「梨をむいたったで食べな」と母が言う。
なぜか、去年のこの時期から、そういう行動をとるようになった。
80代とはいえ軽トラックを運転し、隣町のクリニックに行ったり、畑に出て野菜を育てたりする元気はある。
しかし、近頃はテレビの前でウトウトする時間が伸びてきている。
いつの間にか背も曲がり、身長も縮んだ。僕の部屋が散らかっていれば、散らかっているのが気に入らないのか勝手に掃除をしていたほど、マメに掃除していた人だが、自分が散らかしていることにも気が付かなくなってきている。
それでいて、僕の助言にはいっさい聞く耳を持たず、母と子の関係を固持していたいという気持ちでいるから、もやもやしてしまう。
でも、僕が子供の頃、素直に言うことを聞かなかったのだから「おたがい様かな」と心を納得をさせている。
介護職員という仕事を選んだ理由の一つに、「母が衰えた時に狼狽えないようにしておく」という目的があったのだが、我が母の事になると、「母とのこれまでの出来事」という記憶が、「受容と共感」よりも先に出てくるので、つい口調がきつくなる時がある。
真から「おたがい様」という境地に至るには、「我」がありすぎて「他」を「利」することができない。
きっと、この先ももやもやしながら、見守ってゆくしかないのであろうと思っている。
「梨をむいたったで食べな」
梨が好きなわけでもないのに、それを知っているはずなのに、なぜ梨を進めるのだろうかと考えていると、ふと思い出した。
15年前に他界した「父」が好きだったことを。
その事は口に出さず、「ありがとう。いただきます」といって、きれいに剥かれた梨を、今日も頬張る。
なぜか、去年のこの時期から、そういう行動をとるようになった。
80代とはいえ軽トラックを運転し、隣町のクリニックに行ったり、畑に出て野菜を育てたりする元気はある。
しかし、近頃はテレビの前でウトウトする時間が伸びてきている。
いつの間にか背も曲がり、身長も縮んだ。僕の部屋が散らかっていれば、散らかっているのが気に入らないのか勝手に掃除をしていたほど、マメに掃除していた人だが、自分が散らかしていることにも気が付かなくなってきている。
それでいて、僕の助言にはいっさい聞く耳を持たず、母と子の関係を固持していたいという気持ちでいるから、もやもやしてしまう。
でも、僕が子供の頃、素直に言うことを聞かなかったのだから「おたがい様かな」と心を納得をさせている。
介護職員という仕事を選んだ理由の一つに、「母が衰えた時に狼狽えないようにしておく」という目的があったのだが、我が母の事になると、「母とのこれまでの出来事」という記憶が、「受容と共感」よりも先に出てくるので、つい口調がきつくなる時がある。
真から「おたがい様」という境地に至るには、「我」がありすぎて「他」を「利」することができない。
きっと、この先ももやもやしながら、見守ってゆくしかないのであろうと思っている。
「梨をむいたったで食べな」
梨が好きなわけでもないのに、それを知っているはずなのに、なぜ梨を進めるのだろうかと考えていると、ふと思い出した。
15年前に他界した「父」が好きだったことを。
その事は口に出さず、「ありがとう。いただきます」といって、きれいに剥かれた梨を、今日も頬張る。