かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

奥三河松平郷へ行って来ました。

2011-11-19 | 気ままなる日々の記録

11月8日、所属する「山歩きの会」の今年最後の行事として奥三河の松平郷へ行って来ました。

 主な目的地は2つ。第一は「王滝渓谷」の散策、第二が江戸幕府将軍徳川家発祥の地松平郷の訪問と松平東照宮参拝。この地はいづれも平成の町村合併で豊田市とり、旧世代のわれわれの頭は混乱するばかりであった。

      

      

 東名高速道路豊田JCで東海環状自動車道に乗り換え、豊田東ICで一般道に出て県道岡崎足助線を北上、王滝町で右折、案内板に従って王滝渓谷へ入った。このあたりは巴川の支流仁王川流域で、宮川散策道、王滝湖園地バーベキュー場、歌石園地など市民の公園としてよく整備されていた。我々が歩いたのは宮川散策道で、駐車場からの往復も加えて十分な運動量であった。写真下段右の標識は「奇岩の宮川散策道」とあります。

       

次に向ったのが「松平東照宮」。好奇心に富んだ我がメンバーは、こうした所へ来るとう動かなくなってしまいます。穴の見れば心いくまで覗き込み、文字を見ると全部読もうとするからです。まあ時間にゆとりもあるということで幹事も自由にさせてくれました。この様子をじーっと見ていた人がいました。それは社務所で受付をしていた宮司さん。彼も暇だったのでしょう。ついに出てきて我々に声をかけて来ました。「よろしかったら、ちょっと説明しますし、質問があったらどうぞ」ときた。もちろん我々も大歓迎で、それから1時間近く“青空教室”が開かれました。ここでは興味深かった2~3の話題を報告します。

①こんな山奥の貧しいところが徳川発祥の地とは信じられない、という質問をよく受けますがそれは間違いです。室町時代、田畑があったのはこうした山間部の谷川沿いで、ここでこそ稲作が可能で、このあたりが最も豊かな地域でした。名古屋・一宮あたりは年に数回の洪水にやられて稲作はムリ、葦が生えキツネや野ウサギが駆け回っていました。

②室町時代の中期、この松平郷に一人の修行僧が現れ、その僧が郷氏の娘と恋に落ち、養子に入った。この養子が世情に詳しく文武に優れ、周辺の豪族を配下に従え、松平郷をどんどん大きくした。これが徳川の先祖で、この修行僧は東北地方から来た人と言われている。理由は、近くの山を「六所山」と名づけここに「六所神社」をお祀りした。「六所神社」は東北ににある。

③家康は、実は、松平家一統から見れば分家の出で、本家は松平家代表権を一時この分家に預けていたのです。というのも、戦の時の本家は一統の名誉をかけて先陣務め、その結果当主が戦死したり重傷を負ったりし、その都度、年端もいかない子どもが後を継いだり養子をとったりしていたからです。領民もそれを受け入れ多くの戦死者を出しながら本家を支えた、それが三河人である。

④三河人気質は尾張人とは全然違う。人情に厚く、義理を重んじ、質素倹約を旨としながらも主君やお祝いごとのためには全財産をも平気で投げ出す、この気質が徳川幕府支え、三河職人を通して全国に広がった。

⑤三河松平は、僅か400石でありながら、徳川御本家として江戸城大広間での参内を許され、将軍の御目通りも叶った。しかし、御本家当主の江戸参内はお金がかかる。その時期になると当主の体調不良を訴えて江戸行を延期していたが、数年に一度は沢山手土産をもって挨拶に出かけていた。領民もそれを承知で納税に励み、徳川本家を誇りにしていた。これぞ「三河人気質」とのこと。などなどであった。

 

 


紅葉探索に出かけました -ウヒヒとトホホー (その3)

2011-11-19 | 気ままなる日々の記録

紅葉探索の最終回として、初日の高山市内と最終日の国道158号線の様子を報告します。両日ともにウヒヒの旅でした。先ずは初日の高山市内。

 私たちはちょくちょく奥飛騨の温泉郷(新穂高・新平湯・平湯等)に出かけます。そんな折の帰りには高山市内の散策を楽しみますが、近ごろは上三之町(“かみさんの町”が転じて“おかみさんの町”と呼ばれて観光客が多い通り)を避けて、少し奥の旧市街を散策します。この辺は観光客も少なく、落ち着いた雰囲気を楽しませてくれます。

ご覧の通り、この朝市通りは飛騨川沿いですが、この河川敷に遊歩道が整備されていてその散策も絶品です。

次は、最後の日に通った国道158号線。この道は、下呂から41号線を15分ほど北上して左折、飛騨清見へ抜ける間道ですが立派な国道。でも集落や尾根の先端に入ると突然道幅が狭くなって徐行しなければならない個所も何箇所かありました。

 観光客は殆どゼロ。仕事上の車が時々通るのみ。静寂と涼風の中、石に腰を下ろして心の窓を開けると、頭の中のよどんだ空気が外に流れて、清々しい気分に満たされ、思い切りの深呼吸をすることになります。そして数年前話題になった「葉っぱのブレイディー」でしたか、木の葉が主人公の絵本で、若芽から落葉までの日々を物語った、その一節一節が思い出されたものでした。