最初のお詫び(大きい方)。誠に残念ですが本日、先回UPした映画に関する記事の中の写真をすべて消去しました。その写真の原画は映画館で購入したパンフレットからスキャンしたものですが、そのパンフレットの最後の所に小さな字で「本プログラムの一部または全部の無断複写・複製・転訳掲載(WEBサイトでの使用をふくむ)を禁じます」と書かれていること発見したからです。誹謗中傷した訳でもなく、この映画を愛する者として書いた記事で不本意ですが、注意書きに従いました。読みにくい記事で申し訳ありません。
小さいほうのお詫びは、3月6日のブログ「雨があがって」の中で、現在工事が進んでいる「各務原大橋」の工事について、「対岸の方の工事は、蛇が這い出すように進んでいるのに、こちら側は“天秤棒”を担いでいるように工事が進んでいる」と書いた部分です。正解は「両方“蛇の這い出し”であり“天秤棒”である」ということでした。
私の師匠もこの橋の工事のことをときどきブログに書いておられ、師匠はそこで“やじろべい方式”(さすがに表現が美しいです)と書いておられ、私が「不思議だ」と書いているのを見て、何と、この橋の建設会社に電話をされ「どうしてあんな工法か教えて欲しい」と頼まれ、説明を聞くことができる運びになり、私もお供をしました。以下はその報告です。(以下の写真はその時頂いたパンフレットからの写しですが、ご説明頂いた副所長さんからブログ掲載の許可を頂いておりますから、大丈夫です)
最初は「完成予想図」です。デザインもよく、完成が待たれます。
下の図は左右ともに設計図ですが、右が橋に平行に見た場合の図で左が橋に直角に見た場合の設計図です。
ただし、橋脚の頭の部分は受け口が2か所あるのにこの図面では重複を避けて左部分しか書き込まれていません。つまり青い車の下にも左側と同じ橋脚の頭の部分が来ます。
下の3枚の設計図は、私が「蛇の這い出しであり、天秤棒である」と部分の図面です。どの橋脚も、二つの橋脚の間に梯子を倒したような仮の橋が架けられ、最初に②③のように“天秤棒方式”で工事が進められ、二つの天秤棒が伸びて、あと少しで繋がるところまで来ると二つの天秤棒がつなげられます。材料はすべて梯子を倒したような仮設の橋を使って運ばれます。この工法は、経費・工期・人力を最小にするために考えられた方法で、
仮設の橋が弱くても小分けして運ぶことによって大きな工事が可能という特徴があります。
お聞きしたところによると、この工事には大手四社が参加していて、橋脚を造ったのが2社で、川底の起伏を計算に入れ橋脚の長さを決め、橋脚の基礎部分には大掛かりな基礎工事が施してあるとのこと。その技術力には頭が下がります。
さらに、コンクリートの長所と短所も学びました。長所は圧縮に強いこと、短所は引張(いんちょう:ひっぱり)に弱いこと。その短所を補うためにコンクリートの中にワイヤーを埋め込み、引張力を更に向上させるために左右からそのコンクリートを圧縮しているとのことでした。
その他、工場で造ってここに取り付ける部品や魚の背ビレのような波打つ橋側が実は力学的にも理にかなっていることなどを教えて頂きました。日進月歩の架橋工事、日本は世界一の技術力で世界の橋を架けている、というお話もお聞きしました。