我が国には、昔から、1年を24等分した24節季と72等分した72候と云う季節があります。そして、「霜降」は18節季です。この頃になると秋も終盤で、露に代わって凍った霜がおり、空気が乾燥し夕焼けも美しくなります。ここ愛知県北部でも赤トンボは見なくなりましたが、山里の方ではこの夕焼を背景に赤とんぼが飛び交っていることでしょう。
美しい夕焼と赤とんぼそして山里と揃えばどうしても欲しくなるアイテムが後二つあります。それは茅葺の屋根と葉を落としてしまった木に真っ赤な実を付けた柿の木です。天を衝くように伸びた枝先にはモズがとまっています。
そう思っているとこの写真の鉄塔と高圧線が邪魔に思えてきます。こうした私の潜在意識はどこで身に着けたのだろうと考え込むと、すぐ思い当ります。まだ言葉も十分に話せない子供の頃夢中で見ていた絵本「日本むかしばなし」の世界だ!と。幼児体験は意外と奥深い潜在意識としてその人の人生に深くかかわるものらしい。意外な大発見である。(E)