鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3922回】 リモートのメリット・デメリットを正しく理解した上で、決断しているか?

2021年09月25日 | 住宅コンサルタントとして

コロナが流行したことにより、

世の中が大きく変化しました。

 

その最たるものは、会議や研修、商談など、

これまで皆で集まったり、

お客様のところに訪問しなければできなかったことが、

リモートで行うようになったことかと思います。

 

これにより、ホテルや交通機関の稼働率が下がり、

ガソリン消費も以前よりは減少し、

働く人たちの移動時間も激減しました。

 

地球環境にも間違いなく良いでしょう。

 

そんな中、研修や教育といった部分も

リモートで行おうとする企業が増えてきていると感じますが、

特に住宅業界に関して言えば、

人間性向上のための教育をリモートでおこなうのは、

私は個人的には反対です。

 

なぜそう思うのかというと、

何かを意思決定したり、

情報を共有したりという目的であれば、

リモートでも問題はないと思うのですが、

人間性向上のための研修では、

モニターで画像と音声だけの情報伝達では、

正直、上っ面しか読み取れないと感じるからです。

 

例えば、講師がある質問をしたとして、

回答した人の意見を他の参加しているメンバーが聴くとき、

その回答した人の考え方だけでなく、

話し方であったりジェスチャーであったり、

抑揚であったり表情など、いろんな部分で情報を得ます。

 

そんな中でいろんな学びがあり、

自分自身の行動を変えるヒントを得たりするのです。

 

ところが、リモートだとそこまで細かな情報を得られず、

その人の発言からしか情報を得られないため、

圧倒的に学べる量が少なくなるのです。

 

住宅会社で言えば、

工程会議や過去決定したことのチェックなどが

目的であれば、リモートで問題ないかと思いますが、

人間性向上のための研修や

商品開発などのクリエイティブな会議は、

リモートでは非常に非効率であると感じています。

 

そしてリモートで効率を図ろうと考えがちな経営者、

もしくはコロナの感染リスクや感染の原因を

自分なりに研究していない、

情報収集力の欠けている経営者ほど、

研修を全てリモートで行おうとしているような気がします。

 

本質を見抜く眼が、ちょっと無さすぎです。

 

例えば、小売業のように

スタッフの業務が比較的パターン化しやすい業態であれば、

業務を学ぶことはリモートやEラーニングで問題ないと思います。

 

しかしながら、おもてなし力向上や、

よりお店の接客力を高めるための打合せは、

やはりリアルで対面して行った方が良いでしょう。

 

リモートのメリット・デメリットを理解した上で、

経営陣はどの会議や研修をリアルで、

どの会議や打合せをリモートで行うのか、

決定すべきですね。

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