鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5027回】 会社が成長すると、かつての貢献者が足手まといになることも・・・

2024年10月04日 | 住宅コンサルタントとして
この仕事をさせていただいて19年。

本当にいろんな会社のいろんな成功事例や失敗事例を
数えきれないくらい拝見してきましたが、
個人的に悲しくて残念だと思うことは、
会社が成長し、組織が大きくなってくると、
かつての貢献者が足手まといになってしまうケースです。

具体的な例を挙げましょう。

年間10棟前後くらいの規模の時、
とにかく時間を掛けて、こだわりを持って取り組み、
クオリティの高い広告を考えてくれたり、
InstagramやYouTubeを運営しくれたり、と
非常に会社に貢献してくれた広報スタッフ。

ところが業績が伸びて組織が大きくなり、人も増えた。

広報としての業務も以前の数倍となった。

莫大な業務をこなす必要があるのですが、
とにかくこだわりが強く、
自分が納得したものでないと、GOサインを出さない。

全ての業務がその広報スタッフのところで停滞するのです。

更に他のスタッフや外部の業者さんに、
上手く仕事を依頼できない。

自分でひたすら抱え込む。

部下がやった仕事でも、
自分のイメージと違うとOKを出さず、
しかも仕事の指示も具体的では無いので
そのうち部下が病んでしまったり、
次々と退職していく。

こうなると、このスタッフさんが
完全にボトルネックとなるのですね。

また抜群の営業力と人懐っこさ、
更には情熱があって、
営業として成果を出し続けてきた営業マン。

棟数が100棟未満で、
営業部隊のスタッフが10名前後だと、
全営業に目が届き、細かいフォローができる。

そして不調な営業マンに寄り添い、
いろいろと愚痴を聞いたり励ましたりして
営業マンのマインドを高める。

組織がまだ小さい時は、
皆を励まし、成果を出してきた。

ところが会社が成長し、営業マンの人数も増えた。

個々の営業マンに寄り添い、励ましたりするのは得意だが、
ライバル企業の分析や対策、
また新しい商品を開発したり、そのツールをつくったりと、
しくみをつくったり科学的な分析が得意ではない。

こういうタイプが営業の瀬金車をやっていると、
大きくなった組織では、逆に足を引っ張るのです。

会社が成長し、組織が大きくなると、
このようなことが起こってしまうのですね。

そうならないよう、組織の成長と共に、
自分に求められている能力や役割を理解し、
経験を積んだリーダーたちが積極的に学ぶ、
ということが欠かせないのです。

皆さんの会社の幹部リーダーは、
学び続けているでしょうか?
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