茨城県近代美術館にあるパリを描いたシニャックの水彩画は、もう1点あります。
「ポン・ヌフ」という作品です。
これは、どこが描かれているかは、仮にタイトルが無くとも、パリ通なら、容易に分かる風景と思います。
すなわちシテ島の西端部、画面右手はヴェール・ギャラン広場の木立で、画面左半分にはグラン・ブラに架かるポン=ヌフの連続するアーチが見えています。
よく見ると、画面右端にもその延長線上に、プティ・ブラ側に架かるポン=ヌフのアーチが僅かに見えています。
画面左半分に見える建物は、テアトル・ミュジカル・ド・パリか、同じような外観のテアトル・ド・ラ・ヴィルで、その背後にサン・ジャックの塔が建っています。
セーヌ川のプティ・ブラとグラン・ブラとの合流地点、主にプティ・ブラ側が描かれ、セーヌ川は画面前景左下部に向かって流れています。
画家は多分、ポン・デザール寄りのコンティ河岸通りから降りて、ポール・デ・サン・ペール近辺からこの風景を眺めたのでしょう。
茨城県近代美術館のシニャックの水彩画「パリのシテ島」は、絵のタイトルにシテ島とあるのですから、画面右手側がシテ島なのか、それとも反対側がシテ島なのかは、やはりはっきりさせておいた方がいいでしょう。
それが絵の造形的価値とどう関係があるのかと問う人もいるでしょうが、これはまた別の問題です。
シニャックは実際の風景をどの程度忠実に描いたのかは、彼の芸術観を知る上では、やはり調べてみる価値がある問題です。
もちろん画家の中には、実際の風景を自分の思い通りに変形したり、時代によっては何らかの理想に基づいて描く場合もあるので、描かれた対象を探し出すのが徒労になってしまうこともあります。
しかしシニャックの場合はどうでしょうか。
ここでは、一応、彼は見た目に忠実に描いていると仮定して、パリのシテ島がどちら側なのか、調べていきましょう。
セーヌ川は、パリ市内をだいたい東から西に向かって流れています。
中の島であるシテ島の南側の流れはプティ・ブラ、北側の大きな流れはグラン・ブラと呼ばれています。
この作品は、その内どちらの流れを描いているか、橋の名前は分からなくとも、上流側からその橋を見ているのか、下流側からその橋を見ているのか、それによっても、シテ島が画面の右手にあるのか左手にあるのかの推測は違ってきます。
実際の景色と照合するにしても、こうした色々な可能性があることを考えるとなかなか大変です。
ですが、今の時代、シニャックが描いたパリの中心部の風景を確定するのは、実は、それほど難しいことではなくなりました。
2〜30年ほど前なら、こうした研究では、重いカメラをぶら下げて、大きな地図を広げながら、可能性のある場所をコツコツと探しもとめて歩き回らねばならなかったのに、今ではとても便利な、ある意味で簡単すぎる方法があります。
すでにお気づきと思いますが、インターネットで画像を検索したり、「ストリート・ビュー」などを駆使してセーヌ川河岸を散歩すれば、きっと驚くべき効果を得ることができると思います。
実際そうして検索してみると、2012年当時のストリート・ビューでは、シニャックのこの水彩画では、画面右手こそがシテ島ではないかという強力なヒントが得られました。
ここで、そうした方法による結果を述べれば、描かれている橋は、プティ・ブラ側に架かるポン=ヌフであり、画面前景の上流から画面深奥の下流に向かって流れていることが確信できました。
そして、私にはこれまで何が描かれているのか分からなかった作品中央部のやや左側、橋の上に見える2本の塔のような形が、ルーヴル美術館の一部が遠景に見えている形だと分かってきました。
ルーヴル美術館のどの部分の形か、それも確認ができました。
さて、今まであえて伏せてきましたが、シニャックのカタログ・レゾネの中に類似作品を探すことによっても、シニャックのこの水彩画に描かれている橋がポン=ヌフであり、セーヌ川の流れはプティ・ブラの方であることは確認できます。
茨城県のこの水彩画の画面右手側こそがシテ島であり、シニャックが正に描いたこの川辺のこの地点に容易に立つことができます。
そしてシニャックは、けっこう正確に、遠景にかすかに見える細部に至るまで、見かけ上のラフなスケッチにもかかわらず、正確に描写していることも分かりました。
NHKの昔からやっている #連続テレビ小説 というのをたまたま目にした。
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 09:14
ヒロインは1971年生まれの設定らしい。それにしては、役者たちが話している言葉や、ドラマのセットがどうもチグハグな感じ。
脚本家やディレクターもそんなこと、… twitter.com/i/web/status/1…
とてもしゃれてるな、クォークの名前、アップ&ダウン、チャーム&ストレンジ、トップ&ボトム。特に第2世代。
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 09:35
昔、酒飲み話で、素粒子物理学徒から、わからないながら、素粒子の名前やその謂れを聞いて面白いと言ったことをいつも思い出す。
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 09:41
レプトンは電子、電子ニュートリノ、ミュー粒子、ミューニュートリノ、タウ粒子、タウニュートリノ。
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 09:51
トップクォークの質量は、ヒッグス粒子が与えていると確認された。
今日の新聞より。
血液がんで効果の 免疫療法 #CAR-T細胞療法 。
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 11:10
肺がん、大腸がんなどの #固形がん でも使えないかと研究中。
今日の新聞より
関連用語
#腎細胞がん
#目印
#CD19 という分子標的
#チェックポイント阻害剤 免疫療法の柱
#瞼裂斑
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 11:14
これ自体はほぼ無害
#紫外線 が影響
日本にあるシニャック作品(5) goo.gl/6NoHDz
— Riki69 (@tikarato) 2018年6月6日 - 16:30