観測デッキの中を片付けてホッと一息付き、時計を見たら午後7時半を回っていた。正午から作業を始めてなんと7時間半。緊張に続く緊張でへとへとになっていた。やっぱり今日は帰ろう。そう思いながら外に出た。
もうすっかり日が暮れて、海には島の明かりがぽつぽつと見え、そこが海岸線であることを教えてくれる。見上げるとしし座が昇っていた。東天に堂々と寝そべる獅子。この春を代表する星座が、かぐや姫の遷座を祝福してくれているようだった。
望遠鏡を設置して、初めて星の光を通すことをファーストライトという。しかし、姫にはそこまで行くまでにまだ数多くのステップがある。移動でガタガタになったであろう主鏡のスタビライザー、副鏡の取り付け部の調整、それよりも、上半身と下半身が設計どおり繋がるのか。
どうぞ上手くいきますように… 見下ろす獅子に手を合わせた。
(しし座の星座絵はステラナビゲーター8を借用しました)
もうすっかり日が暮れて、海には島の明かりがぽつぽつと見え、そこが海岸線であることを教えてくれる。見上げるとしし座が昇っていた。東天に堂々と寝そべる獅子。この春を代表する星座が、かぐや姫の遷座を祝福してくれているようだった。
望遠鏡を設置して、初めて星の光を通すことをファーストライトという。しかし、姫にはそこまで行くまでにまだ数多くのステップがある。移動でガタガタになったであろう主鏡のスタビライザー、副鏡の取り付け部の調整、それよりも、上半身と下半身が設計どおり繋がるのか。
どうぞ上手くいきますように… 見下ろす獅子に手を合わせた。
(しし座の星座絵はステラナビゲーター8を借用しました)