宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

アルビレオ

2010年10月13日 00時45分44秒 | 

黄昏が終わる頃、少し西に傾いてぼんやりと天の川が浮かぶ。もうこの季節も終わりだ。淡い星の川にどっぷりと身を浸すはくちょう。この鳳の南の端に有る星をアルビレオと言う。元々この星はアラビア語で「アル・ミンハル・ダジャジャー」雌の鳥のくちばしという名が付けられていた。それを、不勉強なラテン語学者が勘違いから「アブ・イレオ」と翻訳し、さらに後世の天文学者が間違って「アルビレオ」と転写したという曰くが有る。そこまで分かっているなら星図の表記を元の「アル・ミンハル・ダジャジャー」に直せばいいと思うのだが、いまさら手遅れなのか、間違いと認めたくないのかずっとこのままだ。

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1等星デネブ(尾っぽ)の重みに対していかにもくちばしらしい繊細さを見せるこの星を何等星かと問われると難しい。アルビレオは実は3等星と5等星の連星で、しかも明るいほうの星はさらに2つの星に分かれている。望遠鏡を通して見ると、漆黒の闇の中で金色の大きい星と青色の小さい星のコントラストが美しい。「北天の宝石」と呼ばれる所以だ。
今夜はこの星を撮ろうと初めから決めていた。せっかくの宝石が見えなくなる前になんとしてもカメラに収めたかった。いろいろ試した後、惑星を撮影するのに使う拡大投影法で写す。ただ、仕留めた画像は肉眼で見る美しさに及ばなかった。

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コメント (1)
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