宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

宇宙の猛威

2013年02月17日 00時04分31秒 | 

2012da14 これがその小惑星の名前だ。発見当初は地球に衝突するかもしれないと騒がれた事を記憶している。その後の観測で軌道が確定し、かろうじてぶつからない事が分かってちょっと残念な思いをした。ところがその小惑星が再接近する前日に、何の前触れも無く、まったく無関係の隕石が大気圏に突入した。その大きさは直径が17メートルだと言う。この大きさだと対流圏あたりの風圧に耐えかねて爆発するが、それでもロシアの町で1000人もの人が傷つきビルが壊れた。もし壊れずに地表に達していたら、すさまじい衝撃波でどうなっていたか分からない。小惑星が衝突しないと残念がったことを後悔した。

その2012da14の星空での軌道は上の写真の通りだった。しし座のお尻を通って北斗七星に向かうルートだ。小さいカメラにはワイドレンズを付けて三脚に載せ、大きいカメラには純正のズームレンズをつけて赤道儀に載せた。インターバルタイマーを露出30秒、撮影間隔60秒にセットする。
しし座に差し掛かるのが午前5時だと言うのでそこを目印に4時50分辺りから撮影し始めたが、実際には少し早かったようだ。

その画像を重ね合わせたのがこの動画だ。猛烈な速さで地球の傍を通り過ぎてゆくのが分かる。30秒間露出する間に小惑星が動いて短い線を描く。周りの星の位置からその長さを計算してみた。するとしし座あたりでだいたい30秒間に181キロ動いていることになる。秒速6キロだ。公表されたデータに比べてやや遅い。おそらく、最接近を過ぎた小惑星を斜めに見ているためにこの数字になったのだと思う。それにしてもピストルの弾が秒速約440メートル。新幹線が秒速75メートル。これに対して巨大なビルほどの大きさの岩が1秒間に6000メートルから7000メートルというスピードで飛んでいるのだ。桁が全く違う。
もしこの小惑星が地球にぶつかっていたら怪我だけではすまない。いくつかの町が消え去っていただろう。海に落ちれば大津波が沿岸を襲う。宇宙規模の災害は地表の地震の比ではない。改めて人間の小ささを思い知った。

コメント (2)
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