加藤健一事務所「女学生とムッシュ・アンリ」 やはり、こういう少人数で、泣き笑わせる芝居というのは、この事務所の独壇場。改めて、カトケンの戯曲を選ぶセンスに脱帽です。物語は、カトケン演じるアンリという一人暮らしの老人のもとへ、コンスタンスという女子大生(瀬戸早妃)が訪ねてくるところから始まります。実は、彼女 老人の息子(斎藤直樹)が、父の身を案じて、ルームメイトとして送り込んだもの。で、2人の同居生活が始まります。アンリは、息子の嫁ヴァレリー(加藤忍)が大嫌い。息子を誘惑し、離婚させる方向に持っていければ、家賃をタダにすると、コンスタンスに持ちかけます。結果、2人の共同戦線が・・・そして、結末は・・・加藤忍は常連ですが、斎藤直樹 瀬戸早妃の2人も、カトケン劇団になじんでいて、誘惑し、されるシーンなど笑わせてくれました。そして、なんといってもラストのコンスタンスのピアノ演奏 舞台でメロディが流れているときはは実際に弾いているのか 録音なのか分かりませんでした。私、前の方で観ていたので、多分弾いているんだとは思っていましたが、カーテンコールでカトケンが、「彼女の名誉のために、実際に弾いてます」と発表。とても素敵な演奏で、思わず感動しました。同じ新宿紀伊国屋ホールでは、いま、あの伝説の「熱海」が再演中。カトケンの大山金太郎が観られないのは残念ですが、同じ新宿で、健在ぶりを見せつけてくれたので、良しとしましょう。