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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

ナショナル•シアター•ライブ マーティン・マクドナー作「ハングメン」

2017-04-20 12:54:09 | 日記
今年度の「ナショナル•シアター•ライブ」 ラインナップの1作目は、マーティン・マクドナーの「ハングメン」です。マクドナーの作品は、今、休館中の「PARCO劇場」で何作か観ています。割と、暴力的な作品が多いというのが、その印象です。
さて「ハングメン」 タイトル通り絞首刑の死刑執行人が主人公のお話。死刑執行人を、芝居の題材にする発想が凄い。ちょっと、考えにくいですよね。
冒頭 プロローグとして、死刑執行のシーンから始まります。処刑される男・ヘネシーは、無実を訴えています。男の罪は強姦。看守たちは男の抵抗に手を焼きますが、執行人のハリーは全く動じることなく、任務を遂行します。処刑終えた後、「食事にしよう」というハリーのセリフで暗転。
第2場は、2年後。ハリーの経営するパブが舞台。常連客たちだけしかいないようなパブ。今日は、絞首刑の廃止が決まった日(1965年ということです)新聞記者が、執行人だったハリーのコメントを取りに来ています。なかに、見慣れぬ若者・ムーニーの姿も。1度は断ったものの、結局取材に応じるハリー。
翌朝、記事の出ている新聞を読み、「喋り過ぎ」と心配するハリーの妻アリス。そこへ前日に続き、ムーニーが現れ、「ここへ下宿させてほしい」と頼みます。アリスが着替える間、このパブの15歳の娘・シャーリーと2人きりになります。シャーリーは、親友が精神病院に入院中。が、アリスは、娘が一人で見舞いに行くことを許しません。途方に暮れているシャーリー。ムーニーが「僕が連れて行ってあげようか」と誘います。その後、ムーニー アリスとの会話中、急に激高し、パブを出ていきます。怯えるアリス。そんなところへ、ハリーの執行人時代の助手シドがやってきて「ヘネシーは無罪だったのでは・・・」と言います。彼は、真犯人らしき男に会ったというのです。その男の風貌は、ムーニーにそっくり。その日遅くなっても、シャーリーは帰ってきません。そして・・・
よく練り上げられた作品だと思います。ただ、字幕なので、どうしても言葉足らずになってしまう部分もあります。翻訳上演されたら、ぜひ観てみたい作品です。