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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

坂本昌行 長野里美 鈴木杏「凍える」

2022-10-22 11:39:56 | 日記
PARCO劇場で上演中の「凍える」です。
1988年、イギリスで初演された作品。
坂本昌行演じる 連続児童殺人犯のラルフ
長野里美演じる 娘のローナをラルフに殺害されたナンシー
鈴木杏演じる ラルフを診る精神科医のアニータ。
この3人の凍てついた心が動き始めるというお話。
原題は「FROZEN」

舞台は、十字架が中央で交差している形状。
10年前、ローナという娘が行方不明になった。
20年後、ラルフという児童連続殺人犯が逮捕された。
何人もの児童を手にかけてきた殺人犯。
が、この男自体も、虐待をうけて育ってきた。
脳に損傷があることを、アニータは学会で発表している。
「悪意による犯罪は罪だが、疾病による犯罪は症状」
というアニータの言葉が印象に残りました。

3人のモノローグで状況を説明していくという場面が多い作品
でしたが、アニータの反対を押し切ってラルフとナンシーが対峙する
場面があります。
「あなたを赦します」と、ナンシー。
この一言が、また新たな悲劇を生む呼び水となります。

ラルフの抱える闇
ナンシーの優しさ 
アニータの凛々しさ
などを3人の役者さんが、見事に体現してくれました。