腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



ちょっとショックなニュースが入ってきました。

米人気俳優のブルース・ウィリスさんが前頭側頭型認知症と診断されたとか。

40代〜60代の比較的若い方に発症しやすいタイプの認知症らしいが、対処療法以外に治療法も薬も無いらしい。

店主の母親も晩年は認知症を患っていたが、家族にとってはなかなか辛いもんです。

80過ぎた母親の場合は高齢によるアルツハイマー型認知症だったので、一応薬はありました。

が、あくまで進行を遅くさせるだけで、完治させる薬ではありません。


今や65歳以上の7人に一人は認知症を発症すると言われています。

他の病気もそうだが、早期発見して早期に治療を開始すれば程度は抑えられる。


母親を例に挙げると、「最近匂いが分かりにくくなった」と言い出した。

「匂いが分からん?そんなアホな~(笑)」と言って軽く考えていたが、今から思えばあれが認知症の始まりだったんだろう。

それから数年経ち、どうも様子がおかしいと脳神経外科クリニックへ行って色々と検査やテストをしたら「アルツハイマー型認知症です」と診断された。

「今日は何年の何月何日ですか?」

「10個ある絵(イラスト)を見て、そのうち4つ覚えてください」

「数字の100から7ずつ引いてください」

「時計の6時40分を絵にかいてください」

「さきほど覚えた4つの絵(イラスト)は何だったでしょう?」


まず何年の何月かが分からない。

季節が夏なのか冬なのかも定かでない。


数字を100から7ずつ引いていくのは意外と難しく、実は横で聞いていた店主も定かでないことが判明したが(笑)


そのうち、毎日使っている炊飯器のご飯の炊き方が分からなくなり、雨戸のカギの掛け方が分からなくなり、トイレの流し方が分からなくなり、ついには「今日は勝彦(店主の名前です)はどこにいてるんやろ?」と私に聞くようになりました。

とても辛いです。


介護付き有料老人ホームに入居させたら親戚や母の友人らから「家で面倒見ずに施設なんかに入れて!」と批難されることもありました。

辛かったですが、足元フラフラなのに夜中も勝手に歩き回る母親を24時間365日ずっとついて看ることは肉体的にも精神的にもできない。

一緒に住んでいる家族以外の近しい人の理解が必要だとつくづく思い知らされました。


経験したのでブルースさんの家族の気持ちがよく分かる。

ブルースさんが余生を穏やかに過ごせるよう願っております。


では、修理品のご紹介。
こちら↓

オメガ コンステレーション 自動巻き

大阪府吹田市在住のK様所有。
分解掃除、ケースパイプ交換、テンプ調整、パッキン交換、防水検査(日常)を行いました。

2010年1月、2016年9月と過去に2度お預かりしていて、今回が3度目のOHとなりました。
いつもご贔屓にありがとうございます。
紳士用ドレスウォッチ、コンステレーションのオートマチックです。
年代物です。
1950年~60年代くらいのモデルでしょうか。
文字盤全面に緑青(青サビ)が出ています。
K様大事にお使いくださいませ。


100、93、86、79、72、65...イ~~~~ッ!腕時計修理専門店トゥールビヨン店主

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