同一性とは自分と他者を繋ぐ接点である:ノームコアの哲学
ノームコアは、普通(Normal)であることと、究極(Hardcore)であることを組み合わせてつくれらた造語だ。それは他者との境目を模索するマス・インディの「自己分化(Self-differentiation)」よりも、「自己同一性(Self-identity)」、または、「自分らしさ」の追求を優先するモデルであり、デジタル世代の若者たちの多くが、インターネット、情報、テクノロジーなどを通してたどり着く概念だという。
ノームコアは、外から見れば決して自己主張しすぎることなく周りにまぎれ、一種のアーバン・カモフラージュとも取れる服装を選ぶ。しかしそれは単に“普通”であるだけではなく、個人の自己アイデンティティに沿っていなくてはならない。
「真にノームコアである人々は、“普通”など存在しないことを知っている」とレポートにもある通り、「ファッションがその人の本質を決めるのではない」という哲学が彼らの根底にある。どんなに平凡な格好をしようが、普通にふるまおうが、自分は十分個性的でユニークな存在だと知っており、それをわざわざ他人にわかるように公表しなくてもよいと考えるのがノームコアなのだ。
「ノームコア」が本当に意味するもの
http://wired.jp/2015/01/27/normcore/