割とこの映画は好きなんです。みんなバカにしてたけどね。TVでやってて久しぶりに観た。後編だったけど。
確かにストーリーはなんもない。ディカプリオがかっこ良すぎる、純愛過ぎる、海なのに波が静かでプールみたい・・・
なんて色々と突っ込みどころもあるんだけど、この映画の楽しみ方は後半船が沈みゆく過程で、様々な人間模様が
それぞれたくさん描かれていて、それを想像しながら観ることかな。そこを無視してストーリーだけを追うとまるで
面白くない。
印象に残ってるシーン、好きなシーンは、ローズが救命ボートに乗って、ジャックはタイタニック号に残ってて、
救命ボートがゆっくり船から降ろされるときに下からローズがジャックの顔を見ていて、そのジャックの顔の後ろに
救助を知らせるための花火が打ちあがるシーン。スローモーションになるんだけど、ローズを見ているディカプリオの
やさしい顔が切ない。
もう一つは、沈みゆく船の上でパニックになってる乗客をしり目に演奏を続ける楽団のシーン(一回解散するけど、結局
戻ってきて演奏を続ける)と、そのあと船の下の方に閉じ込められて、もう助からないんだけど、ベッドの上で母親が
子供たちに物語を聞かせてるシーン。絵本を読んでいたかな?
こう言った、物語に関係ない人たちの関係ないシーンでその人たちにも色んな人生があったはずなど色んな想像を
しながら観ると大変な情報量の多い密度の濃い映画になる。
ジャックが静かに沈んでいくシーン、そのあと笛を吹いてローズが助かるシーンもやっぱり印象に残るな。
全編に流れるケルト音楽風(?)の曲も凄くいいよね。あれ聞くと涙腺が・・・って婦女子も多いことでしょう。
ジェームズ・キャメロン監督はやっぱり映画作りはうまいなあと思うんだけど、これだけ長い映画だと絶対ダレて
くると思うんだけど、ちゃんとそろそろ飽きるかなあって頃に印象的なシーンを入れてくるんだよね。
たまにつまらないシーンがやけに長い映画ってあるじゃん?あれはこっちが悪いんじゃない、作り方が悪いんだ。
ステージと同じ。飽きるってのは聞く方が悪いんじゃなくて演奏者の責任。
ちなみに当時レーザーディスク買っちゃいました。
あと、確か初めにタイタニック号が接岸しているシーンで、実際のときと左右を逆に作っちゃったらしんだよね。
で、どうしても忠実にやりたいからって言って、フィルムを左右逆にしてそのシーンをごまかした・・・って話が
あったような気がする。レコーディングしたあとにドラムのパンを左右逆に入れ替えるみたい(笑)。