T☆ROCKS:TOSHI
小田急相模原ライブハウス
<T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。
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30代だったか40代だったか忘れたけど結構前に、だけど大人になってから読んだ本。
たまに読み返す。物語はほぼ無いに等しいのでどこからでも読むことができる。
初め読んだときはそのあまりのストーリーの無さに唖然としたと言うか、世界中で大ヒット(1950年代だけど)
したのはどこが良かったんだかと思ったんだけど、こうやってたまに読み返しちゃうのはやっぱり名作なんだろうな。
そうなんだよ、そんなことを考えると僕はすっかり気が滅入っちゃうんだな・・・・なんて主人公がよく言う言葉が
読んだあとは頭の中に残っちゃう。
でも多分、この若い主人公に似た思考の人は多いと思うよ。特に音楽人。
ナイーブで決してがさつでなく、色んなことがわかり過ぎるほどわかってしまい、それゆえ傷つきやすく、
純真でピュアで、感受性が強く、自分に正直に生きようとする・・・・。様が色んな出来事を通してあっちにフラフラ、
こっちにフラフラ、話が飛びながらページは進んでゆく、不思議な本。
ただ、一つ言えるのはこの主人公のままでは決して大人にはなれないだろうなってこと。
結局もっともっと自分と他人に嘘をついてつじつまを合わせていかないと、世の中はわたっていけないんだろうなって
思うよ。でもみんなそうだし、決して悪いことではない。ピュアな少年のままでは自分及び他人も大いに傷つける
ことになりかねないからね。
読んだ人はみんなそれぞれの解釈が出来ると思うよ。強く勧めもしないけど、読めば必ず何かは感じるはず。
多分ね・・・。
ちなみに俺が読んだのは野崎孝=訳の本です。