12月12日、神戸ゆかりの美術館で開催されていた『さくらももこ展』に行ってきました。いちばん最初に勤めていた職場内でさくらももこさんのエッセイなどが超人気だった理由を当時よく把握することができなかったのでそれを今更ながら知りたくて今回この展覧会にやってきました。
館内はほとんどが撮影禁止でしたが、2か所だけは撮影OKのスポットがありました。
さくらももこさんが出版されていたエッセイがどれもベストセラーになっていたのは丁度30年ほど前だったと思います。さくらももこさんがちびまるこちゃんのアニメを書かれていたことはその前から知っていましたが、当時自分よりも10歳くらい年下の方々にさくらももこファンが多かったのでこの人気はどういうところからきているんだろうと当時掴むことができなかったのを覚えていました。エッセイが流行っていた当時、ドクロとかのTシャツを見に付けたり、キーホルダーを付けている若い世代の方々が多く、その世代よりも10歳ほど年上だった私はなんでこんなドクロがいいんだろうと思ったことがあったのと同じでさくらももこさんのエッセイを読むことが当時の若い世代の方々の心に響いていた理由を自分なりに解釈できずずっと掴み損ねてしまっていたのが歳を重ねた現在でもまだ気掛かりだったので、神戸で開催されていたこの展覧会に行ってみたらこの疑問を解決できるかなと思ったのです。
ちびまるこちゃんのアニメは今は時々見ていますので、さくらももこワールドの世界は多少なりとも知っているというスタンツで見学してきました。ちびまるこちゃんのアニメをたまに見るとちょっと毒があったり斜め目線の発言があったりするアニメなのが特徴的だと思っています。この展覧会でさくらももこさんはアニメ以外にも文章をおもしろおかしく書くことがとても上手でエッセイを通して特に当時の若い世代の人々の心をぎゅっと掴んでいたという事実は最初のほうのコーナーで高校時代のことを書かれた文章を読んで納得してきました。この展覧会を見学して、さくらももこさんのエッセイが当時の若い世代の方々に超人気だったのはさくらももこさんの描かれていた世界が丁度若い世代の方々の日常にリンクして読むこと自体がおもしろく共感を呼び読後は癒される内容のエッセイが多かったのがその超人気ぶりの理由のひとつになっていたのではなかろうかと自分の中で納得できました。さくらももこさんご自身の発想や考え方というかいろいろな幅広い才能を持たれていた人柄そのものも独特のおもしろい方だったということも伝わってきました。エッセイを書かれたことでアニメとンクしてアニメの人気と兼ね合ってさくらももこワールド全開の世界が多くの人々を魅了したのだろう思いました。
郡上八幡が大好きだったさくらももこさんや活躍されていて超多忙の中、息子さんとの日常が描かれていた小さな日常やアトリエの様子など見ごたえがたくさんあった展覧会でした。この美術館の中には途中で休憩できるような椅子がひとつもなく、ゆっくり見学したい方にとったら立ったままずっと見学しないといけない美術館だったのはなぜだろうかと思いました。ずっとアニメの漫画やエッセイを読み続けて見学するなら立ったままの長時間の見学は結構辛いので、これから見学されたい方は途中椅子に座って休憩できないと覚悟されておいたほうがよさそうですよ。