ウォークマンやマイカーでもよく掛けるさだまさしのCD、聴く度に情景が浮かび癒されている。同じ世代に生まれ育ち、歌手の苦労はわからないが妙に親近感が湧き赤裸々な言葉が素直に入ってくるのだ。少し前になるが「いのちの理由」(さだまさし作詞作曲)という詩と出合い背中を強く押してくれるようだった。
『私が生まれてきた訳は何処かの誰かを傷つけて。私が生まれてきた訳は何処かの誰かに傷ついて。私が生まれてきた訳は何処かの誰かに救われて。私が生まれてきた訳は何処かの誰かを救うため。夜が来て闇自ずから染みるよう、朝が来て光自ずから照らすよう。幸せになるために誰もが生きているんだよ。悲しみの海の向こうから喜びが満ちて来るように。私が生まれてきた訳は愛しいあなたに出会うため、私が生まれてきた訳は愛しいあなたを護るため。』
一言一句間違いなく同じ考え方で読み返し感銘したものだ。生まれてきたのは誰かに生かされ、誰かを生かすため、理想的な生き方と言える。「亭主関白」では偉ぶる感も実は妻を愛するが故の比喩で根っからの愛妻家なのだろう。私にとっても愛する妻を護るのが生まれてきた最大の「いのちの理由」、口に出さぬがその通りである。