本気出せばこんなもんじゃない!と言いながら一度もまともに勝負したことのない男。手を抜いている訳ではなかろうがいよいよとなるとキザな言葉を吐き捨ていつも雲隠れ。手の内を見せたくないのか?それとも単に臆病なのか?このままなら早かれ遅かれ本当の自分の実力を知るのは時間の問題なのに。
「30、40になろうと奴らは言い続ける・・・自分の人生の本番はまだ先なんだと。本当のオレを使っていないから、今はこの程度なのだと・・・そう飽きず言い続け、結局は老い・・・死ぬ。その間際、いやでも気が付くだろう・・・今まで生きてきた全てが、丸ごと本物だったことを。」(賭博黙示録カイジより)
男は考えた挙句、仕事を自分人生のシミュレーションと置き換え逃げ道をなくして本気でぶつかることを覚えた。その度に叩きのめされたがどうにか這い上がりそこそこの底力をつけていった。力こぶは自慢するものでなく内に秘めるものだとやっと気付いたのだ。尚、椎間板の痛みは続き力こぶどころではない。