2011年3月11日。悪夢の記憶は刻まれた記録と共によみがえる。町も建物も尊い命も一挙に奪い去ったあの日、自然の猛威に成す術なく呆然と立ち尽くしたあの日、十年経った今でも怒りと悔しさが込み上げてくる。大震災の半年前に訪れた松島や南三陸町など東北地方に思いを馳せる。
未曽有の大津波は防ぎようもない天災、ただ福島の原発事故はどうだ?経済至上の果ての人災、紛れもない真実と言える。それなのに今なお廃炉どころか原発再稼働を推し進める非道、憎しみさえ覚える。
いつどこで繰り返されるとも限らない災害。そのためにも十年一昔と片付けず我々一人一人があの日の生き証人として東日本大地震の体験や教訓を風化させてはならないのだ。哀悼の意とお見舞い申し上げると共に一日も早い完全復興を願うものである。14時46分18.1秒、黙祷を捧げたい。