あぶら菜の歌:尾崎左永子の短歌 2022年11月29日 00時11分24秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む ・あぶら菜に似る黄の花を踏みしだきわれは天空の下の一点「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された「色紙展」の出品作。この段階での代表歌だ。「あぶら菜に似る黄の花」の「個別具体的」な植物名は「捨象」されている。佐藤佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。「天空の下の一点」という「結句」が効いている。「結句で勝負せよ」と言う作者だが、それを実現した一首である。また、上の句から . . . 本文を読む