岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

出羽越後会津下野伏見灘 こころは遊ぶ酒を飲むとき

2009年09月30日 20時15分07秒 | 岩田亨の作品紹介
短歌を詠み始める前、酒を飲み歩いたことがあります。そのころに詠んだ歌です。焼き鳥のうまい店、日本酒のうまい店、サルーンのような店ではテキーラの一番強いやつをこっそりわけてもらったり。その店の「顔」のようなものがありました。・・・ . . . 本文を読む

齊藤茂吉の短歌、老境の歌

2009年09月26日 19時55分29秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
佐藤佐太郎に「茂吉晩年の歌」という文章があります。(「角川書店・短歌を作るこころ」佐藤佐太郎著 P114)斎藤茂吉の最終歌集「つきかげ」のなかから38首抄出されて解説が加えられているのですが、面白いことに茂吉を敬愛してやまなかった佐藤佐太郎が批判的に評論しているのです。それは・・・ . . . 本文を読む

悲しみの器の歌:岡野弘彦の短歌

2009年09月17日 05時45分38秒 | 私が選んだ近現代の短歌
1960年代末、学生運動の激しいとき、岡野弘彦は学生を相手に夜遅くまで話し合ったそうです。大学の「学生担当」だったのでしょうから、いわば学生をなだめる側にまわったことになります。ところが岡野弘彦の心の中はただ、「なだめる」のではなかったようです。 . . . 本文を読む

人としてこの世に生を受けたからはせめて禁忌をひとつこわさん

2009年09月05日 00時16分12秒 | 岩田亨の作品紹介
中学生のころ、「歴史に名を残す人間になりたい」と口ずさんだことがあります。そのときある人にひどく叱られたことがあります。短歌と何の関係もないようですが、そうでもないのです。今でもその夜のことを鮮明に憶えています。「何のために短歌という文芸に携わるか」という根本問題にかかわります。ちょっと大袈裟な話になりますが。・・・ . . . 本文を読む

傷口に白く濁れるワセリンをぬり込む陽光淡き日の暮れ

2009年09月03日 08時42分34秒 | 岩田亨の作品紹介
僕のカバンの中にワセリンが一瓶入っていました。切り傷・擦り傷・やけど、何でも対応できて重宝しました。これも病気療養に入る前ですが、夕方にこのワセリンをてに塗り込むことが常でした。それをそのまま詠んだのですが、意外と評判がよくて、「星座」誌上の選者の選ぶ秀歌の欄に初めて掲載されました。歌集にも収録しましたが、そのあとまた意外な評価がありまして・・・。(僕の作品自註を読みたい方は<カテゴリー・岩田亨の短歌自註をクリックしてください。一覧が表示されます。) . . . 本文を読む