ファシズムの予感 : 岩田亨 参議院選の投票日の直前に安倍元首相が銃撃されて死亡。戦前の血盟団を思う。 選挙の結果、改憲派が参議院の議席数の三分の二を超えた。自民党改憲案には、憲法を無力化できる緊急事態条項の創設が明記されている。ナチスの「全権委任法」と同じ。 安倍元首相の国葬で改憲への動きを加速させようという意図が見える。 こうした社会状況を、胸に深く刻んで執筆活動を続けたい。それが「ペンの . . . 本文を読む
横浜市には中学校給食がない。現在実施されているのは「給食」という名前の「業者弁当」だ。これを「デリバリー方式」という。オカズは冷たく不味い。食べ残しが15%に及ぶ。小学校給食の5%の3倍だ。 「温かいオカズが食べたい」という要望は生徒の間でも、市民の間でも大きい。政令指定都市で中学校給食が実施されていないのは横浜市だけだ。それだけでも驚きなのだが、この状態が半世紀近く続いている。 他の都道府県 . . . 本文を読む
2014年6月に「集団的自衛権の行使容認の閣議決定」がなされた。ほとんどの憲法学者の反対を無視して。安倍内閣は内閣法制局の長官の首をすげかえての暴挙だった。明らかな日本国憲法無視・立憲主義の破壊だった。2015年8月19日。「集団的自衛権を行使」する法整備「安保関連法」が強行採決された。数万、時には10万以上の市民が国会議事堂を囲む中で。東京新聞は、これを「2015年安保」と呼んだ。安倍元首相の . . . 本文を読む
安全保障が国政の焦点になっています。憲法の明文改憲の問題は中国脅威論を巡って安全保障の問題に由来します。「憲法九条を守れ」などというと「お花畑」「平和ボケ」などと揶揄されます。私は明文改憲を主張する人たちこそ「平和ボケ」だと思います。 . . . 本文を読む
安倍元首相の「国葬」が9月27日に開催される。岸田内閣が閣議決定したのだ。僕はこれに反対だ。 先ず、法的根拠がない。戦前には「国葬令」という法令があったが日本国憲法の趣旨に合わないと廃止された。「吉田茂の国葬」の時に「法的根拠」がなかったと閣僚が国会で答弁している。 次に経費の問題。「国葬」には、警備費を除いて2億5000万円かかる。僕の知り合いに「貧困問題」に取り組んでいる人がいるのだが、「2 . . . 本文を読む
「日本型ファシズム」。聞きなれない言葉だが、1970年代にはよく聞いた言葉だった。定義は次の通り。 「議会制民主主義の形式だけを残して一党独裁の軍国主義の国家体制」。議会制民主主義が形式的に残されるのは、第二次世界大戦の「ファシズム陣営」との違い。「一党独裁の軍国主義」が「日本国憲法体制」との違い。歴史上かつてなかったので「日本型」となる。 自民党の「憲法草案」と「改憲案」に「日本型ファシズム」 . . . 本文を読む
選挙公報を読んだ。 改憲勢力は自民党、公明党、維新の会、国民民主党だ。先の国会でかつてない異例のスピードで「憲法審査会」を開催し、「憲法に自衛隊を書き込む」「憲法に緊急事態条項を創設する」と議論を進めてきた。 憲法に自衛隊を書き込むことは「国防軍を持つのと同じ」「集団的自衛権が全面的に行使できる」「海外へ自衛隊を派遣しやすくなる」様々な問題があるが、巧妙なのは、公明党だ。憲法審査会では突如「憲法9 . . . 本文を読む
2022年5月3日。日本国憲法は施行75周年を迎えた。日本国憲法の柱は3つ。「国民主権(主権在民)、平和主義、基本的人権の尊重。それぞれ戦前の大日本帝国憲法をは正反対だ。大日本帝国憲法は「天皇主権」「帝国陸軍・帝国海軍をもち」「人権は臣民権利義務とされ法律により容易に制限された」。 日本国憲法の意義は、当時アメリカ合衆国憲法にもなかった諸権利が明記されていることでわかる。特に憲法9条は「世界遺産」 . . . 本文を読む
2022年2月下旬にロシアがウクライナへの侵略戦争を始めた。理由がどうあろうと、武力による国境の変更要求は許されない。先制攻撃も許されない。 特に武力による国境変更の要求は、曲りなりにも機能してきた国連の存在意義を揺るがす。戦後、こんな戦争は初めてだろう。かなりショックを受けた。眠れない夜が続き、昼夜逆転の生活から抜け出せない。戦争体験のある95歳の母は毎日泣いている。 戦争が生活を全く変えて . . . 本文を読む
戦後の国際社会では一つのことがルールとなった。「武力を背景とした国境変更を認めない」ということだ。これが初めて成文化されたのは、第二次世界大戦末の「カイロ宣言」だ。領土不拡大、賠償金を求めない。これが大きな柱。 ウクライナの東部親ロ地域は武装勢力が占領しており独立を「宣言」した。これは武力による国境の変更要求だ。 またロシアは占領している「クリミア半島の割譲」を要求している。これも武力を背景とし . . . 本文を読む
ロシアがウクライナに特別軍事作戦を発動した。日本時間の2月24日のことである。事実上の戦争だ。僕は「ウクライナ戦争」と呼ぶ。 国連には一つのルールがある。「武力行使による国境の変更は認められない」と言うものだ。 ロシアはウクライナに対して武力行使をしている。そして、ウクライナのクリミア半島の割譲を要求している。これは明らかに国連憲章に違反する。 ロシアは近年武力を背景とした領土拡大をしてきた。ク . . . 本文を読む
プリンセスダイヤモンド号から新型コロナウイルスがこの国に上陸してから2年がたった。 2年といえば、対策を講じる時間が十分にあったということ。しかし日本政府の講じた対策は、はっきり言って「杜撰」だ。1,なぜ検査の拡充をしないか。検査には抗原検査とPCR検査がある。どちらも「診断力次第で有効」と、感染症の専門医・臨床医として世界的に活躍してきた、神戸大学の岩田健太郎教授はいう。2,なぜ病床数を増やさ . . . 本文を読む
核兵器禁止条約が国連で署名されたのは2017年9月20日だった。条約というのは署名だけでは効力がない。国際会議に出席した国々の代表が署名しただけだからだ。 条約は50カ国が批准して、効力を持つ。批准はその国の議会が条約を承認する決議だ。核兵器禁止条約は、2017年7月7日に国連総会で採択された。2017年9月20日より各国で批准され、2020年10月24日に発効に必要な50カ国に達し,その90日 . . . 本文を読む
ここ10年ほど軍事力による抑止論が台頭している。曰く、北朝鮮のミサイル、曰く、中国の南海での横暴、それに両国の人権問題が絡んでくると、両国は民主主義の脅威、この国の脅威ということになる。その結果がJアラートであり、イージスアショアなどのミサイル防衛システム、沖縄をはじめ南西諸島の軍事化の促進である。最初に言っておくがミサイル防衛システムは、当初「スターウォーズ構想」と呼ばれ大気圏外を飛ぶミサイル . . . 本文を読む
総選挙で維新が公明党の議席を超えた。これからは野党第一党を目指すという。 維新は政権の与党ではないが、野党共闘の立憲野党ではない。海外では、右翼政党、右翼団体、右翼ポピュリズムと呼ばれている。ある意味、自民党よりも右翼的だ。海外の自民党の評価は、ファシストなので、自民党より右の極右政党と言っていい。 このように維新の議席拡大は大変危険なことだ。そこで維新の政策のいくつかを批判しておきたい。1,大阪 . . . 本文を読む