佐藤佐太郎は「写生・写実」にもとづいて作歌した歌人ですが、「虚を」導入し、作者の主観や感覚を重視しました。第五歌集「帰潮」で完成したと言われますが、その前に堅実な叙景歌を詠んでいます。・・・ . . . 本文を読む
佐藤佐太郎は1967年(昭和42年)の年始を病院の床の上で迎えました。その時、自らの病気をどう詠んだか。正岡子規は死の直前まで、自分の病気を突き放したような俳句や短歌を残しています。さて、佐太郎は・・・。 . . . 本文を読む
齊藤茂吉の第一歌集「赤光」は茂吉の代表歌集であるとともに、不思議な歌集です。作り出している世界が不思議です。別の記事で「幻想詩」として「赤光」より二首とりあげましたが、一読してなかなか意味がとれず「難解」なものも「赤光」のなかにあります。・・・ . . . 本文を読む
佐藤佐太郎は全部で13冊の歌集を出していますが、歌集のタイトルのは集中の一首にもとづいています。佐太郎31歳のときに出版されたのが「歩道」です。そのタイトルの由来となった一首。佐太郎27歳のときの作品です。・・・ . . . 本文を読む
正岡子規の弟子でありながら子規より年下。旧派和歌の出でありながら子規と巡り合ってからは写生派。斎藤茂吉の師でありながら激しい論争をした。かと思えば、茂吉の最大の庇護者であった。そんな伊藤左千夫ならではの作品だと僕は思うのですが。 . . . 本文を読む
「魔物」「逢う魔が時」「魔がさす」。「魔」という言葉は本当に不思議。昔から人は「理解を越えたもの」を「魔」と呼んできました。今でも都市の郊外に行くとそのようなものの痕跡が残っています。・・・ . . . 本文を読む