・自らの制御の出来ぬもの作り滅びてゆくかホモ・サピエンス 雁部貞夫(新アララギ) 福島第一原発。事故によりメルトダウンどころかメルトスルーを起こした。灼熱の燃料棒が原子炉の底を突き破ってしまった。安全ではなかったのか、5重の壁があったのではないか、津波は壁を越えないのではなかったか、電源喪失は起こるはずがなかったのではないか。 原子炉の底を突き破った . . . 本文を読む
・膨大に増える軍事費出る度によみがえりくる空襲のおののき 黒崎美芳・広島に特殊爆弾落されたとひそひそ話は袋田村まで 小永井嶽・戸籍なく飢え死にしたる老い人ありいまに救えぬこの国を恥づ 小林登紀 戦争体験の作品を3首挙げた。作者はもう90歳以上 . . . 本文を読む
憲法九条を守る歌人の会の合同歌集に今年も応募した。合同歌集に収録された作品2首。・戦争は知らないうちに始まると母は言いたりいくたびとなく 「星座」に発表した一首。校正の場で、「星座」の尾崎主筆から「やや観念的」と言われたが。そのまま掲載された。尾崎主筆も戦争を厭うのに心は同じだ。東京大空襲の焼け跡で赤子の黒焦げの死体をまたいで避難したというはなしを何度も聞いた。・飲み込みし言葉のいくつ噛みしめて辺 . . . 本文を読む
コロナ禍で、今回もメールによる歌会だった。 出詠者は17人、それぞれ特徴のある作品だった。僕の出した課題。「字余りの必然性」「言葉をこねていないか」「言葉の印象が重なりを避ける」「間投詞の『ふと』は甘い」「難解な植物名はカタカナ表記でかまわない」「助詞の工夫」「理屈になってはいないか」「擬人法の是非」「動詞の終止形と連体形の差異」「言葉がかたくなっていないか」「言葉の係り受けに無理はないか」「結 . . . 本文を読む
・戦争は実はそこまで来ていると赤とんぼ空中にとどまりて言う 久々湊盈子・危機感を煽り国を憂うるポーズにて臆面もなく言う「敵基地攻撃」 津田道明・とりわけ自衛隊明記をとなえ平和憲法失せてはならじ 山本司 様々な結社(文学集団)に所 . . . 本文を読む
ここ10年ほど軍事力による抑止論が台頭している。曰く、北朝鮮のミサイル、曰く、中国の南海での横暴、それに両国の人権問題が絡んでくると、両国は民主主義の脅威、この国の脅威ということになる。その結果がJアラートであり、イージスアショアなどのミサイル防衛システム、沖縄をはじめ南西諸島の軍事化の促進である。最初に言っておくがミサイル防衛システムは、当初「スターウォーズ構想」と呼ばれ大気圏外を飛ぶミサイル . . . 本文を読む
総選挙で維新が公明党の議席を超えた。これからは野党第一党を目指すという。 維新は政権の与党ではないが、野党共闘の立憲野党ではない。海外では、右翼政党、右翼団体、右翼ポピュリズムと呼ばれている。ある意味、自民党よりも右翼的だ。海外の自民党の評価は、ファシストなので、自民党より右の極右政党と言っていい。 このように維新の議席拡大は大変危険なことだ。そこで維新の政策のいくつかを批判しておきたい。1,大阪 . . . 本文を読む
総選挙の結果改憲勢力が増えた。日本国憲法の改正問題が浮上する可能性が高い。憲法改正には衆議院、参議院の両院の3分の2以上で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成で改正されると、日本国憲法に明記されている。 だが、その国民投票を定めた国民投票法に大きな問題がある。 第一、最低投票率の定めがない。投票率が50%として、過半数で憲法が書き換えられるとすれば、日本国民の25%の賛成で改正されてしまう。これ . . . 本文を読む