岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

津軽の海を詠う・佐藤佐太郎の短歌

2011年08月29日 23時59分59秒 | 佐藤佐太郎の短歌を読む
本州の最北端は下北半島ですが、その西側に「もう一つの最北端」の津軽半島があります。北海道に近い、津軽平野を控えているなどの点で、青森県のなかでも県都青森に次ぐとも言えます。この津軽半島の最北端で詠んだ佐太郎の作品です。・・・ . . . 本文を読む

学際的研究が注目を浴びている(斎藤茂吉は「博学」だったが)

2011年08月26日 23時59分59秒 | 大学の学問と僕の文芸
僕の大学時代の専攻は「東洋文化」でしました。「東洋文化」聞きなれない言葉ですが、「東洋史」「日本史」「東洋哲学」などの授業がありました。何だか雑多な感じがしますが、そこにはある意味が込められていたのです。複数の学問分野の協力による「学際的研究」が、いまに注目されています。「東日本大震災・恐竜の絶滅」。そして僕の短歌作品との関連は・・・ . . . 本文を読む

なぜ「日華事変」でなく「日中戦争」なのか

2011年08月24日 23時59分59秒 | 歴史論・資料
1937年(昭和12年)の盧溝橋事件に始まる日中両軍の軍事衝突が「日華事変」と僕の中学時代の歴史の教科書にありました。しかし今は「日中戦争」と呼びます。当時は「北支事変」「支那事変」と呼んだそうですが、なぜ「日中戦争」と呼ぶのでしょう。そこには事件の本質をいかにつかむかということが関係してくるのだと僕は思います。・・・ . . . 本文を読む

中村憲吉を悼む歌:斎藤茂吉の短歌

2011年08月20日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
伊藤左千夫の弟子と言えば、島木赤彦・斎藤茂吉・土屋文明がよく知られていますが、この「アララギ」第二世代とでもいう集団の中に中村憲吉がいます。46歳の若さで亡くなりました。「アララギ」の主要同人の中、ひとり関西に住んで独特の作風を示した歌人ですが、その死を悼む斎藤茂吉の作品です。 . . . 本文を読む

15年戦争:斎藤茂吉「白桃」「暁紅」「寒雲」「のぼり路」の時代

2011年08月17日 23時59分59秒 | 歴史論・資料
ある歴史的事件がどのような性格をもっていたかの判断は時に難しさを伴います。特にそれに関わった当事者・同時代に生きた人がいる場合は特に。誰しも自分の関わった事を正当化しがち。だから「当事者の証言」の見方が一面的になることもしばしばです。「過ちてはすなはち改むるに憚るなかれ」と「論語」にもあるのですが。・・・ . . . 本文を読む

祖国への問い:寺山修司の短歌

2011年08月15日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
前衛短歌の歌人のひとりに数えられる寺山修司。終戦時に満10歳。この少年にとって「昨日まで戦争に邁進していた祖国」「実は戦争にはんたいだった」「昨日まで言っていたことは間違っていた」と言う大人への根本的な問いがあったでしょう。「国家とは何」「社会とは何」。そして「祖国とは何」。・・・ . . . 本文を読む