正岡子規の短歌作品のなかでもよく知られたものですが、作品鑑賞のときに時代背景を知る必要のある場合の典型のような短歌です。 . . . 本文を読む
佐藤佐太郎は小学校卒業後すぐに上京して、岩波書店員となりました。その後しばらく岩波書店裏の小部屋で一人暮らしをすることになります。都市に住む青年の孤独感漂う作品を集めたもの。それが第一歌集(編年順にいくと第二歌集)、「歩道」です。 . . . 本文を読む
「つゆじも」は斎藤茂吉の第三歌集。おもに長崎滞在時代の作品を収録しています。いわば国内留学・国内旅行の体ですが、初めて見る文物はさぞ珍しかったことでしょう。実はそこにある種の難しさがあるのですが。・・・ . . . 本文を読む
僕が注目している歌人の一人に佐藤弓生がいます。「写生・写実」ではないのですが、総合誌で作品を目にされた方も多いのではないでしょうか。歌集「眼鏡屋は夕ぐれのため」の紹介です。(新カナ、口語文語混合文体)・・・ . . . 本文を読む
土屋文明の「写生」はリアリズムです。社会を鋭く見つめ、事実にこだわろうとする。昭和初年の時期にはやくも、島木赤彦・斎藤茂吉と違った作風が見られます。作風が違うということは、とりもなおさず短歌に対する考えかたが違っていたということで。 . . . 本文を読む