災害時、妊産婦の命守れ 連絡調整役養成へ
- 2016/10/3 2:00
- 日本経済新聞 電子版
厚生労働省は大規模な災害が起きた際、治療や搬送が必要な妊産婦や乳幼児の情報を集め、適切な医療機関につなぐ調整役「小児周産期災害リエゾン」の養成を始める。都道府県ごとに少なくとも2人、計100人を配置する方針。東日本大震災で妊産婦らが病院をたらい回しにされる事態が問題化したことを教訓に、災害時に母子の命を守る仕組みを整える。
厚労省の想定では、小児周産期災害リエゾンは都道府県の災害対策本部などに詰め、被災地の医療機関や保健所などから搬送が必要な妊産婦の情報を把握。受け入れ可能な被災地内外の医療機関に搬送するための調整をする。
被災地の医療機関で小児科医や産婦人科医が不足した場合は、医師を派遣するよう学会や行政に要請・調整する。妊産婦や乳児に必要な医薬品や物資を避難所などに割り振る役割も担う。
リエゾンの候補者は小児科や産婦人科の医師、看護師、助産師ら。12月と来年2月、都道府県を通じて50人ずつ集め、国立病院機構災害医療センター(東京都立川市)で研修を受けてもらう。
研修では、医療機関への妊産婦の搬送・受け入れの調整などを演習で体験。災害時に妊産婦や乳幼児に必要な支援のほか、被災した妊産婦らの不安を解消するためにどのような情報を伝えるべきかなども学ぶ。研修終了後、都道府県がリエゾンに任命する。
東日本大震災では、地震や津波被害で多くの医療機関が機能不全に陥り、他の病院に搬送された妊婦がたらい回しになったり、ミルクやおむつなど赤ちゃんに必要な物資が届かないといった事態が発生した。
今年4月の熊本地震では、熊本県の新生児医療の中核を担う「総合周産期母子医療センター」に指定されている熊本市民病院(熊本市)が損傷し、使えなくなった。東日本大震災を教訓に、県外から駆けつけた医師4人がリエゾンの役割を担い、新生児を県外の病院に搬送するなどの活動を続けた。
「東日本大震災で妊産婦らが病院をたらい回し…」という記事に、仙台の産科医・室月淳氏が異議。そのやり取り。 - Togetterまとめ
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— 室月淳 Jun Murotsuki (@junmurot) 2016年10月3日
「東日本大震災で妊産婦らが病院をたらい回しにされる事態が問題化したことを教訓に」
東北地方の周産期医療の人間として抗議します.東日本大震災で「妊婦が病院をたらい回しにされ」た事実は存在しません.どの病院でも必死で受け入れていました.
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— 室月淳 Jun Murotsuki (@junmurot) 2016年10月3日
日経新聞にはぜひとも「たらい回し」の事実をお示しいただければと思います.もし事実があったとすれば,われわれは医療者として猛省しなければなりません.しかしもしそれがなかったとすれば,紙面上にそれをあきらかにし,記事を訂正していただくことだけを望みます.
日経新聞「東日本大震災で妊婦たらい回し」に東北の産科医が異議 厚労省も否定
BuzzFeed Japan 10月5日(水)5時0分配信
日本経済新聞が記事中で「東日本大震災で、妊産婦がたらい回しになった」と報じたことに対し、当事者から異議が上がっている。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】
問題になっているのは、「災害時、妊産婦の命守れ 連絡調整役養成へ」という記事だ。
10月3日に配信されたこの記事。大きな災害が発生した際に、妊産婦らを医療機関につなげる「調整役」の養成を厚生労働省が始める、と伝えている。
”厚生労働省は大規模な災害が起きた際、治療や搬送が必要な妊産婦や乳幼児の情報を集め、適切な医療機関につなぐ調整役「小児周産期災害リエゾン」の養成を始める。都道府県ごとに少なくとも2人、計100人を配置する方針。東日本大震災で妊産婦らが病院をたらい回しにされる事態が問題化したことを教訓に、災害時に母子の命を守る仕組みを整える”
”東日本大震災では、地震や津波被害で多くの医療機関が機能不全に陥り、他の病院に搬送された妊婦がたらい回しになったり、ミルクやおむつなど赤ちゃんに必要な物資が届かないといった事態が発生した”
そもそも妊産婦の「たらい回し」は2006年、分娩中に意識不明になった奈良県の女性が、19カ所の病院に受け入れを断られた末、約60キロ離れた搬送先の病院で死亡した事件の際、メディアで使われるようになった言葉だ。
今回、災害時に向けた新たな取り組みのきっかけになったという「東日本大震災時の妊婦たらい回し」をめぐって、ツイッターなどでは当事者である東北の住民や産婦人科医らから、抗議の声があがった。
宮城県立こども病院産科部長で、東北大大学院の室月淳教授は、ツイートで「事実は存在しない」「どの病院でも必死に受け入れていた」と抗議した
室月教授は震災直後、仙台市内外の妊産婦が3つの施設に集中したことを明かし、「われわれは否も応もなくすべての妊産婦を受け入れざるを得ませんでした」「自力で病院までたどりついた妊産婦を門前払いすることなどできないでしょう」と指摘。こうもつぶやいている。
“日経新聞にはぜひとも「たらい回し」の事実をお示しいただければと思います.もし事実があったとすれば,われわれは医療者として猛省しなければなりません.しかしもしそれがなかったとすれば,紙面上にそれをあきらかにし,記事を訂正していただくことだけを望みます“
地域医療計画課の小児・周産期医療専門官は同じように「たらい回し」を否定し、こう話した。
「まず、厚労省として『たらい回しがあった』と資料として出したとか、発言したことはありません。『教訓にした』とされれば、間違いになります」
「また、たらい回しがあったという事実は、厚労省としても把握していません。まったくなかったとは言い切れませんが、当時の状況から鑑みるに、たらい回しできるほどの数の病院が機能していなかった」
担当者は憤りを隠さずにこうも言った。
「被災地における、医療者の先生たちのがんばりを怠慢みたいに言われてしまった。その人たちを意気消沈させるような事態になってしまって、残念です」
BuzzFeed Newsは日経新聞にも取材した。対応した「読者センター」の担当者は「取材部に照会するので、後日お問い合わせください。回答が来ていれば、お答えする」と話した。
社会部デスクからの電話で「表現は配慮が足りず、不快な思いをさせてしまったことは申し訳ない」という謝罪があった一方、混乱の中で当事者の妊産婦が「たらい回し」と感じられる状況はあっただろうとして、訂正はしない方針を示したという。
室月教授はBuzzFeed Newsの取材に、こう話す。
「私たちは、医療に重大なる矜持を持って働いています。震災時は、院内外の人たちがみんな一丸となっていました。そういうことへの想像力が足りないのは、残念に感じています。”たらい回し”という言葉はメディアとして心して使ってください、と伝えました」
「言葉尻をとらえて難癖つけるのも本意ではありません。ただ、その当時の状況を知っていただきたかった」
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