【独自入手】動画には「笑い声」も…小学校教師による悪質な”集団いじめ”、教師が『動画で撮影』
10/07 19:17
加害者の教師たちが撮影したいじめの動画を関西テレビが独自に入手しました。
神戸市の小学校で教師4人が同僚の男性教師に対し、悪質ないじめ行為を繰り返していた問題です。
加害者の教師たちが撮影したいじめの動画を関西テレビが独自に入手しました。
=動画より=
【男性】
「辛いのなんて好きじゃないです」
【加害者の教師】
「はよはよ」
男性教師を羽交い絞めにして、激辛カレーを無理やり食べさせる男女。
【加害者の教師ら】
「それしんどない?やばいで」
「やばい死んだ?死んだ?」
悪質ないじめを行い、男性を笑いものにして動画を撮影しているのは、同僚の教師たちです。
【記者リポート】
「複数の教師による前代未聞のいじめ。激辛カレーを食べさせるという動画は、この校舎内の4階、家庭科調理室で撮影されていました」
関係者によると、動画が撮影されたのは、去年9月。
加害者の教師たちは放課後に試食会をすると言って、男性を呼び出し、目の前に複数の激辛カレーを並べます。
抵抗する男性を無理やり押さえつけ、何度もカレーを口元に…。
【男性教師】
「僕は辛いの好きじゃないです…」
【加害者の教師】
「わはははは勝ったー。もらったー」
男性は、目にも激辛カレーを塗られたということです。
10月4日、神戸市の東須磨小学校の30代の男性教師3人と40代の女性教師のあわせて4人が、同僚の20代の男性に悪質ないじめ行為を繰り返していたことが発覚。
男性を羽交い絞めにしていた教師は、去年12月にも、男性に自宅まで迎えにこさせたうえで、買ったばかりの新車に土足でのぼる嫌がらせも…。
この教師は、男性の指導をする立場でした。
加害者の教師たちはこのほかにも「ボケ」「カス」などと暴言を浴びせたほか、別の女性教師にわいせつなメッセージを送らせるなどしていたということです。
【神戸市教育委員会】
「去年からいじめが行われていたのは分かっています。我々も前代未聞だと思っているので、これがなぜ起こったのか、なぜ防げなかったのかについてはこれからきっちりと事実を確認したい」
こうした”いじめ”は遅くとも去年4月ごろには始まっていて、学校側は今年6月に把握し、神戸市教育委員会には『解決した』と報告。
しかしその後も暴言や嫌がらせは続き、男性は、精神的なストレスで休職を余儀なくされました。
加害者の4人は、別の同僚の教師3人にも、体を触るといったセクハラ行為などを行ったことが明らかになっていて、市の教育委員会は、4人を業務から外し、他校などから臨時の教師を派遣しています。
【加害者教師を知る保護者】
「いじめとか相談していたのにショックやといっている子供たちがたくさんいる」
教師たちの信じられない行為。
関係者によると加害者の教師は、飲み会の席で障害がある児童のものまねをして笑えなかった男性をいじめることもあったといいます。
加害者の4人の中には、いじめを防止する指導の担当者もいました。
――Q:対策をしている教師がいじめていた
【神戸市教育委員会】
「言葉が出ないです。保護者や子供が不安になっていると思うので、大変申し訳ない気持ちでいっぱい」
加害者の教師は、どのような気持ちで児童にいじめの指導をしていたのでしょうか。
被害を受けた男性は刑事告訴も検討しています。
神戸の教員間いじめ、児童の面前でも「暴行」
「反抗して学級つぶしたらいい」…いじめ被害教諭の担任児童にけしかけ
仁王校長によると、20歳代の被害教諭から相談があったのは今年7月。4人(40歳代の女性1人と30歳代の男性3人)から、暴行を受けたり、車の上に乗られたりしたとの内容だった。神戸市教育委員会が明らかにしている以外にも、4人は▽他の教員の前で被害教諭の家族を中傷する▽パソコンのキーボードを壊す――などの行為を繰り返していた。被害教諭の説明では、自分が担任するクラスの児童に女性教諭が「反抗しまくって、学級をつぶしたらいい」とけしかけたこともあったという。
市教委は加害教諭4人を自宅で謹慎させており、仁王校長は「人として許されるものではなく、東須磨小の子どもの前には二度と立たせない」と述べた。
4教諭の後輩いじめ、同僚「リーダーいて言い出せず」黙認
市教委によると、加害教諭は、30歳代の男性3人と40歳代の女性1人。4人は昨年以降、20歳代の男性教諭に対し、暴言や暴行を繰り返していたほか、激辛カレーを無理やり食べさせたり、LINE(ライン)で別の女性教員にわいせつな内容のメッセージを送るよう強要したりしていた。
複数の教員は昨年以降、男性教諭に対するいじめに気付いていた。しかし、教頭に相談したのは今年6月に入ってからだった。いじめの報告が遅れた理由について、複数の同僚教員は「4人の中にリーダー的な存在の教諭がいたので、いじめを言い出すことができなかった」などと説明している。加害教諭の一部は校長らから指導力を評価され、校内の中心的な存在だったという。
相談を受けた後、校長は聞き取り調査を行い、男性教諭がロール用紙の芯で尻が腫れ上がるほどたたかれたり、車の上に乗られたりしていたことを把握。しかし、4人を口頭注意で済ませ、市教委には「人間関係のトラブルがあったが解決した」とだけ報告していた。
その後もいじめはなくならず、男性教諭は9月から仕事を休み、家族が市教委に相談して発覚した。市教委は加害教諭の処分に加え、校長の対応についても検証している。