紅白バージョンの「おふくろさん」、JASRAC認めず
2007年03月07日20時39分
歌手森進一さんが、ヒット曲「おふくろさん」に新たな歌詞を付け加えて歌っているのは、原曲を作詞した川内康範さんの著作権法上の権利を侵す疑いがあるとする見解を、日本音楽著作権協会(JASRAC)が7日発表した。
森さんの所属事務所などによると、付け加えているのは「いつも心配かけてばかり いけない息子の僕でした 今ではできないことだけど 叱(しか)ってほ しいよ もう一度」の歌詞。「おふくろさん」は71年の曲で、森さんは77年から作詞家の故保富康午(ほとみ・こうご)さん作のこの部分を冒頭に付けて披 露してきたという。
川内さんは昨年末のNHK紅白歌合戦でこのバージョンを聴き、「意に反する改変」だとして、JASRAC上層部に2月20日付の書面で訴えたという。
JASRACは見解で、森さんが歌詞を付け加えて歌う「改変」は川内さんの有する同一性保持権(著作権法第20条第1項)を侵害している 疑いがあると指摘。「改変されたバージョンを利用すると法的責任が生じる恐れがあり、利用が判明した場合には利用許諾できない」などとしている。
川内さんが改変を認めず、森さん側の対応に不満を抱いているとするインタビューがテレビなどで報じられ、森さんが青森県内の川内さんの自宅を訪ねたものの、面会が果たせなかったという経緯がある。
森さんの事務所は「川内さんにお会いしようと試みている段階で、話し合いができるまでは『おふくろさん』を歌うのは控えたい」としている。
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