保守記事.101-121　主役は卒業生じゃないの？？

卒業式で祝辞を述べる細江市長＝岐阜市立岐阜商業高で１日、鈴木敬子撮影

　学校法人「立命館」からの移管提案に揺れる岐阜市立岐阜商業高（市岐阜商）で１日、卒業式があり、移管を推進している市長と反対するＰＴＡ会長が移管問題を巡ってあいさつで対立する異例の式典となった。

　細江茂光市長は、移管について在校生やＰＴＡに反対が強いことを念頭に置いてか「これからは自分の感情だけを通すのは難しくなる。自分たちが納得できればいいと思うかもしれないが、私たちは将来を考え、今の苦しさを乗り越えなければならない」などと祝辞を述べた。

　これに対し、ＰＴＡ会長の乾英彦さん（５２）はあいさつで「子どもたちに不当な理由で精神的苦痛を与えたことに、強い憤りを感じる。市岐阜商に入りたい子どもがいる限り、ＰＴＡは徹底的に戦っていく」と語気を強めた。

　門出を祝う場にはそぐわない雰囲気となったが、卒業生１５５人を代表してあいさつに立った馬場あゆみさん（１８）は「私たちは、できることを精いっぱいやり抜くしかない。在校生には、市岐阜商生であることに誇りを持ち、変わっていく世界の中で、変わらない市岐阜商の志を引き継いでいってほしい」と語り、会場の涙を誘った。【鈴木敬子】

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