感染拡大は20世紀初め=エイズ主流型、コンゴ首都都市化で-国際チーム
世界的に流行しているエイズウイルスの主流、HIV1型の主系統(M群)がヒトの間で広まったのは、従来考えられていた1930年代より早く、1908年
ごろにアフリカ中部のベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)の首都レオポルドビル(現キンシャサ)で起きた可能性が高いことが分かった。米アリゾナ大な
どの国際研究チームが2日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
HIV1型の起源は、アフリカ中西部に生息するチンパンジーのサル免疫不全ウイル
ス(SIV)であり、ヒトが捕獲して食べたために感染したと考えられている。レオポルドビルは当時、植民地交易の中心地で都市化が進み始めており、人口が
集中し、濃厚接触が増えたことで、HIV1型が確立して感染が拡大したとみられるという。
HIV1型が確認された最古の試料は、59年にレオポ
ルドビルの男性から採取された血液。国際研究チームは、60年に採取された女性のリンパ節試料に含まれるHIV1型M群の遺伝情報を解析し、59年のウイ
ルスとの違いを比べ、変異にかかる時間から共通の祖先が1908年ごろに存在したと結論付けた。(2008/10/02-11:07)
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