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保守記事.215-4 おわらない戦後

2009-01-16 12:30:54 | 記事保守

 旧ソ連のシベリアで抑留中に死亡した浜松市出身の仲道兼男さん(1923-47)の遺骨が15日、厚生労働省と県を通じて同市中区菅原町のおい康博さん(59)に返還され、遺族らが65年ぶりの対面を果たした。

 兼男さんはレコード会社に就職が決まっていた1944年1月に徴兵され、陸軍伍長として満州で終戦を迎えた直後、抑留されたらしい。厚労省によると47年12月にナホトカ駅で「れき死した」とされる。

 同年に遺族は兼男さんの死を帰還した戦友から聞かされ、遺品として兼男さんの手作りのスプーンを渡されていたものの、遺骨の返還は長年、かなわずにいた。

 旧ソ連政府から提供された「抑留中死亡者名簿」の埋葬者リストで兼男さんの名が確認された後、2004年の厚労省による現地調査で収集された524柱の遺骨の中から、DNA鑑定で特定された。

 県厚生部長寿政策局援護恩給室による伝達を受けた康博さんは、時折涙で声を詰まらせながら「叔父も喜んでいると思う」と感謝し「二度と戦争のない世になってほしい」と願っていた。


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