有名な「ボッティチェリ」の「ヴィーナス誕生」です。
アトリビュートとは、「属性」、「持ち物」という意味で、その持ち物で、持っている人物が誰だか判別できるわけです。禅僧は払子を、聖徳太子は杓を持っていますよね。
この絵のなかで、西風の神「ゼフロス」とその妻「フローラ」は風を吹き出して、バラをまきちらしています。このバラの花こそヴィーナスの象徴、アトリビュートなのです。
この絵もボッティチェリの作品で、「受胎告知」です。大天使ガブリエルが聖霊によって赤ん坊を授かったとマリアに告げている所です。ガブリエルが持っているユリの花が純潔を意味する、マリア様のアトリビュートなのです。
三枚目の絵が「女の三世代」という題で、幼女、若い女性、老女の三世代を描いています。無邪気な幼子、自分に酔いしれる女性、死におびえる老女を通し、人の一生を表しています。この中のアトリビュートは、死神の持っている「砂時計」で、「死」や「時間」を象徴します。