死後なお人気が衰えることのない国民的アーティスト、坂井泉水。
代表曲にミリオンヒットになった、「負けないで」、「揺れる想い」、「マイフレンド」などがあります。
彼女は音楽にまつわる貴重な経験を問われ、
「日本語の言霊って素晴らしいな」と答えました。
自分が紡ぎだした言葉が「歌詞」となり、多くの人に信じられないほどの影響力を
与えるのです。
ファンクラブ[WEZARD]の会報に寄せたメッセージです。
彼女は、自分の持つ語彙の中から、まずサビのメロディのニュアンスにピタッとはまる言葉を選んでいました。
ビートルズの「シー・ラブズ・ユー」のように、メロディが流れたら思わず口ずさんでしまうような
歌詞作りをしたいと話していました。
彼女は、自分の経験だけでなく、家族、スタッフ、友人などと話した事を事細かにメモをして、まとまったらノートやレポート用紙に書き込んでいました。
油絵や写真などの多くの趣味に刺激され、思いついた言葉なども書きとめたそうです。
本人は「歌詞のうち数行には実体験を入れ、あとは創作しています。どこかは秘密です。」と語っていました。
ある日一通の手紙が仙台の高校の教師から送られてきました。
そこには教え子がバイクの事故で亡くなり、その生徒が「ZARD」の大ファンだったことが書かれていました。
手紙を読んだ彼女は、返信に、「見つめていたいね」の歌詞を添えました。
生徒は3年G組でサッカー部のゴールキーパーをしていました。
彼女はそれを「3Gのキーパーも天国から見てる」というフレーズで歌詞に登場させています。
優しさと気遣いを忘れない素敵な人でした。最後に「マイフレンド」の直筆原稿をのせます。