僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

GODIVA(ゴディバ)

2009-06-13 12:28:25 | Weblog
今年の2月14日はゴディバのチョコレートをもらいました。
ゴディバは、ベルギーの名門チョコレートメーカーで、馬にまたがった裸婦の絵がシンボルマークになっています。この女性が、社名にもなっているゴディバ夫人なのですが、実は彼女、イギリスで語り継がれている伝説の女性なのです。

11世紀のイギリス、コヴェントリーに住む人たちは、領主のマーシア伯レオフリックの圧政に苦しんでいました。彼の妻ゴディバは住民たちのことを思い、何度も夫を諌め、心を入れ替えて欲しいと願います。

しかし彼は妻の意見を聞き入れず、度重なる妻の忠告に嫌気がさしたので、彼女に無理難題を突きつけました。

「裸で馬に乗り、町を巡回することができれば、お前の意見を受け入れよう。」

彼女はどうすればよいのかを悩みます。しかし住民たちを救えるのならと「当日は外出せず、窓を閉めてください」という布告をして、本当に裸で馬に乗って町中を練り歩いたのです。

領民たちもゴディバの自己犠牲の心に打たれ、彼女の言うとおり戸や窓を閉め切り家の中に引き篭もりました。そのため彼女の裸体を見たものはいなかったのです。

レオフリックはゴディバとの約束を守り、圧政を改めたと言われています。

敵に塩を送る

2009-06-13 00:40:28 | Weblog


 アメリカのフィギュア・スケート選手、サーシャ・コーエンは、2002年に行われたソルトレイクシティオリンピックで、競技用のタイツを忘れるという重大なミスをしてしまいます。
 しかも彼女が忘れ物に気づいたのは演技の直前。探すにも新しく手配するにも時間はなく、周りの選手たちに予備のタイツを貸してほしいと頼みますが、誰もいい返事をしてくれません。
 ところが困っている彼女の姿を見て、一人の選手がわざわざ自分の穿いていたタイツを脱いで、彼女に差し出したのです。それは日本選手、村主章枝(すぐりふみえ)でした。
 そして、競技の結果はサーシャ・コーエンが4位で、村主章枝は5位でした。もしもタイツを貸していなければ、順位は変わっていたかもしれません。
 この話は美談として、当時の新聞などでも話題になりました。そしてテレビのトーク番組に出演した村主は、サーシャ・コーエンからタイツを返してもらっていないことに触れ、「早く返してください」と笑いながら語ったそうです。