僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

スバル

2012-10-26 22:16:14 | 薀蓄
 明治時代に発刊された雑誌に「スバル」という文芸誌がある。森鴎外、与謝野鉄幹、与謝野晶子らが中心になって、石川啄木、吉井勇、木下杢太郎、北原白秋らが盛んに投稿した。この「スバル」は仮名書きなので英語かと思いがちだが、実際は純粋な日本語である。
 枕草子の236段に
「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。」とある。

意味は「星はすばる、ひこぼし(アルタイル)、宵の明星(金星)が良い。流れ星も少し趣がある。尾を引かなければもっとよいのだけれど。」となる。

この「すばる」は「昴」でプレアデス星団のことであり、六連星(むつらぼし)ともいわれる。




 すばる(統ばる)やすまる(統まる)は、元来他動詞「すべる(統べる)」に対する自動詞形であり、「統一されている」、「一つに集まっている」という意味を持つ。
富士重工業の自動車ブランド名「スバル」は、やはりプレアデス星団のことで、もともと富士重工業が中島飛行機系の「富士工業」・「富士自動車工業」・「大宮富士工業」・「宇都宮車輌」・「東京富士工業」を吸収合併して六連星になったのである。


 核融合の速度が速いため寿命が比較的短いとされる昴。谷村新司は次のように歌っている。

「さんざめく名もない星たちよ~♪」

「砕け散る運命の星たちよ~♪」


秋を彩る花々

2012-10-26 16:09:55 | 
 秋の花は、春のそれより華やかさはないが趣があると思う。
家に咲く「ミゾソバ」と「クサギ」。




クサギは葉に独特な臭気があるのでその名があるが、茶にもなるし茹でれば食することもできるらしい。羽子板の羽根のような形の実が付く。
中央が青い実で外側のピンクは萼である。藍と同じように媒染剤なしで布を青く染めることができる。


 次はNさんの庭の鉢植え。イワシャジンと大文字草とサルビア




イワシャジンはキキョウ科ツリガネニンジン属、薄紫の釣鐘形の花が愛らしい。





 
 最後にAさんの花

クマツヅラ科ムラサキシキブ属のコムラサキ(コシキブ)


春に咲く白い花が満天星のようなのでその名がついたドウダンツツジ(満天星躑躅)。
秋の葉の紅葉も鮮やかで見事!



黄色の花弁と赤色の萼が美しいアブチロン(ウキツリボク)




 以上、何となく秋を感じていただけたかな?