コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンは5日、コンビニの24時間営業の見直しに向けた実験について、フランチャイズ(FC)加盟店でも実施すると明らかにした。
この実験を実施するきっかけは、大阪のセブンイレブンオーナーの松本さんが
奥様の死により午前1時から6時までの営業を取りやめ、セブンイレブン本部から違約金を請求される
というとんでもない事態が勃発したからだ。
アルバイトが集まらずオーナー自身一日16時間の拘束を強いられ
それこそ過労死レベルの勤務実態だった。
セブンのオーナーの中には、彼のような人が多数存在し、
親の通夜さえ途中で抜け出し、泣きながら勤務される方もいるらしい。
それに時間がたてばおにぎりなど廃棄せねばならず、廃棄した場合、一個当たり70円の負担になるらしい。はたしてオーナーの手取り額はいくらぐらいになるのだろう。
出店資金に250万から500万ぐらいかかる。
そしてロイヤリティが43%なので、300円の粗利があったとしたら、セブン本部の取り分は
129円で、オーナーは171円のみの利益に甘んじる。
おにぎり一個を100円で売ると、粗利が12円なので、オーナーの取り分がほとんどなくなるだけでなく
廃棄になったら前述したとおり70円の自己負担なので完全な赤字になる。
私は弁当を買うとき、おしぼりと箸を
なるべくもらわない。これらもオーナーの負担になるからだ。
セブンイレブン本部が24時間にこだわってきたのは、夜中の1時から6時までに客が20人ぐらいでも
本部の利益が毎日4000円ぐらい受け取ることができるから。
そして商品配送をその時間帯にできるというメリットもある。
セブンイレブンの本部とは震災の際にヘリで被災地におにぎりなど救援物資を届けたり
人道的なすばらしい企業だと認識していた。
けれど人を確保できないのはオーナーのせいで24時間営業できなければ
契約違反金を取るでは、血も涙もない会社と言われるであろう。
その意味でもこの度の時短に向けた実験は良いと思うし
そのような方向にもっていくべきだろう。
そしてある程度時間が経過したら廃棄ではなく、安く売るという方法もやぶさかではない。
次にこれと関連した話題にアマゾンのアマゾンゴーというレジのないコンビニがシアトルにあり
QRコードをスマホに入れ、それを入り口でかざすだけで、
あとはそのまま品物を持ち帰れるというシステムが導入されているという点だ。
アマゾンは将来的に全米に3000店舗作ることを目指し、売り上げは450億が目標らしい。
このシステムだと商品の在庫確認、鮮度チェック、品出しの仕事だけでいいので
ほとんど従業員がいらなくなるらしい。
このアマゾンゴーが日本に進出してきたなら、アマゾンはその特許を生かし
日本中のコンビニを席巻していくだろう。
もはや時短がどうのこうのというレベルでは語らなくてよくなるだろう。
ただ人と人との接客がなくなったら
なんとも味気ない感情の希薄なAIだらけになっていくのではと危惧する自分がいる。