市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

農業で地域再生!

2012-01-28 | お知らせ
昨日は、経済環境常任委員会の視察でした。

まずは、君津市にある管理型産業廃棄物最終処分場、新井総合施設(株)君津環境整備センター。
こちらへは、昨年の10月にも市民ネットのメンバーらと視察に訪れました。
http://blog.goo.ne.jp/wa-tika-ro/e/b8ca01d10b6db78a393d2c693ee43146

その時の写真が、こちら。


そして、昨日同じ場所から撮った写真は、こちら。


フレコンバッグが積んであった高さ以上に、完全に埋立てが進んでいます。
こちらの第一期埋立地107万㎥は、再来年で満杯になってしまいます。
現在掘削工事中の第二期埋立地93万㎥は、H38年まで埋立てできる予定だそうです。

そして、新たに増設される浸出水の処理施設には、「RO膜」という高分子膜を使ったフィルターを採用し、ウイルスや塩分も取り除くことができるようになるとのこと。
8層の遮水シート、漏水検知システム、情報公開など、地域や環境に非常に気を使われているということがよくわかりました。
帰りの車の中では、皆口々に
「あんなに安全管理に投資をしても、産廃処理業って儲かるものなんだね・・・」
と言ってため息を漏らしていました(^_^;)

しかし、
埋立て完了後も「水処理をしなくても浸出水を放流できるようになる20~30年後まで」はしっかり管理するとのことでしたが、
その先はどうなるのか、放射能汚染の影響もあわせ、やはり私は不安をぬぐいきれませんでした。



さて、次に向かったのは農業生産法人(株)千葉農産。
近年県内に増加している耕作放棄地や遊休地。これらを借り上げ、次々に農地として甦らせています。
現在、富津市を拠点に、木更津市、袖ケ浦市、君津市、いすみ市などに約200ヘクタールを有し、従業員は45名。
社長の白石さんに何か所か案内していただきました。

こちらは、「耕す 木更津農場」。

もともとは約20年前に閉鎖された牧場跡地で、荒れ放題だったのだそうです。
この建物は、牛舎だったようです。若い従業員が大根を洗っていました。


卵の選別。本当に若者が多い!


トマトのハウス栽培。袋で栽培するんですね。この方が管理がラクなのだそうです。


千葉農産では、野菜の残渣などを原料に堆肥をつくり、化学肥料に頼らない「有機性循環型農業」を行っています。
それが収穫物の価値を高め、販路の拡大にもつながっているようです。

こちらでは、海藻から微生物を育てているのだそうです。

中をのぞくと、、

ブクブクと発酵中!

他にも竹粉を利用するなど、有機肥料や酵素の開発に積極的に取り組んでいます。

従業員に若者が多かったのがとても新鮮な印象を受けました。新規就農者への支援にもとても力を入れているのだそうです。
全く農業の経験がない若者たちが全国各地から集まり、ここで一から経験を積んでいます。

また、
3年前には「福祉部」を設け、障がい者を積極的に採用しています。
発達障がい者が学ぶ東京のNPO法人「翔和学園」と提携し、農業体験の受け入れも行っています。
東京からは、アクアラインを通ればあっという間です。この日も、翔和学園の生徒さんたちが一生懸命荒地の開墾作業をしていました。私たちの問いかけに、「楽しいで~す!」と元気よく答えてくれました。

夏には、ここで農業体験キャンプも開かれました。


白石社長の実家は、富津市で10代以上続く農家でしたが、本人はなぜか造園業の道へ。
ところが、バブル崩壊のあおりで会社が倒産し、心機一転家業を継ぐこととなりました。

将来は、子供が農業や農村にふれあえる「森の中の幼稚園」や、地域おこしのテーマパークのような「農業公園」、「体験型農園」なども開かれる予定です。
農業を通して大地と人とのつながりを再生していく白石社長のプロジェクトは、どんどん広がりを見せています。
これからの農業の理想形を見せられた思いがしました。

「市原市からもお呼びがかかれば、いつでもお受けしますよ」との頼もしいお言葉もいただきました。
わが市も例外なく耕作放棄地には頭を痛めています。再生農地での農業に障がい者やニートの就労を結びつけられたら、素晴らしいでしょうね。
行政が間に立ってマッチングするようなシステムができればいいのにな・・・などと、いろいろと思いを巡らせながら帰途につきました。

写真は、キャンプ場に張られたテントの前にて、宮国議員、菊岡委員長と。

菊岡委員長はじめ委員会の皆さま、事務局の皆さま、丸一日お疲れ様でした!


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