【再掲】ペダル踏み間違い防止本を見て思う
従前の記事に若干追記して再掲したい。
日刊自動車新聞の記事によると、ペダル踏み間違い装置の普及について、政府は補助金の支給も行い普及を促してきたが、普及は低迷したまま、この10月で補助金の受付は終了したという。
池袋暴走事故もそうだが、今日も何処かでアクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故が起きているのかもしれない。従前からこのペダル踏み間違い事故のことは、当ブログでも何度か記しているし、実際数十年前になるが自ら体験したこともあるし、前職で保険の損害調査を行う中で、何度も該当事故を見て来たものだ。と云うことで、今でもどうしたら防止できるのかは気掛かりとも思っているところなのだが・・・。
そんな中、ある本を斜め読みして、のっけから貶して悪いが、こんな下らない内容の本なら絶対買わないが、たまたま図書館で背表紙を見て、どんなことが記してあるのかと確認後に思うところを書き留めたい。
前に、ペダル踏み間違いについて、機械工学だとか人間工学を研究する学者だったと思うが、現行の同じ足で、踏み分ける方式では、どだい防止に無理があるとの内容の意見を記されてあった。確かにその通りで、二輪車みたいに、アクセルは右グリップハンドルを捻る、ブレーキは足で後輪ブレーキを、手指で前輪ブレーキをと、区分けしていれば絶体こんな間違いは起こらないだろう。
そんな中、メーカーでも踏み間違いの防止装置とか後付けの防止装置などの販売がされていて、それを紹介しているのが本書の主な内容だ。それに、高齢者を念頭に置いているのだろう、右足の運動みたいなことを書いたりしているが、何故か左足でブレーキを踏むことには一切触れていないのが、交通事故に関わり40数年という私には信じられない思いだ。
そもそも、ペダルの踏み間違いといのは、例えばゆっくり後退しようと最初にアクセルを緩やかに踏んでいたのを、シフトレバーを前進(Dレンジ)に切り替え、さらにブレーキで飛び出すのを防ごうと本人はブレーキを踏んだつもりでアクセルを踏んでしまうという様な場面が多いと想像する。つまり、本人はブレーキだと確信に満ちた思いでいるから、これ(ブレーキペダル)を離したらさらに飛び出すとの思いで、さらに強く踏み込むんだろう。間違っても一旦離して踏み直そうという心情にはならないのもムリないんことではなかろうか。
この時、左足でもブレーキを踏み加えようという意識があれば、制動距離は伸びるが、例えどんなに高出力の車両でも制動力の方が優る設計にされていることを強調したい。
ちなみに。トルコン式AT車では、主にトランスミション内部の滑りがないかどうかを点検する試験法として「ストールテスト」というのがある。これは、左足でブレーキを全制動しておいて、右足でアクセルを全開にする試験法となる。この際の回転数が一般値だと2,500rpm程(メーカー基準値あり)となるが、これならトランスミッション内部に滑りはないという診断結果となる。なお、これが基準回転数に達しない(低い回転)の場合は、エンジンの出力不足ということで、スロットルバルブが全開になっているかとか、その他出力不足の要因を追求することになる。ここで云いいたいのは、この様なテストをしても、ブレーキベダルをしっかり踏んでいる限りにおいては、車両はビクとも動かないと云うことを知ってもらいたいがためだ。
何れにしても、意に反する加速(暴走)を認識したら、直ちに左足でブレーキを踏むということを認識したい。ただ、これを自然に行えるためには、日頃から左足でも右足と変わりなく適切な踏力で踏める練習をしておくことが肝要だと思う。また、今回の様なアドバイス書とか教習場でも、そのことを意識させておくことが有効と思う。
※追記
何故、左足でブレーキを踏むように指導しないのかで、MT車では左足はクラッチを踏むのだから、MTとATを混用する者が、誤ってクラッチと間違い踏む可能性を指摘する意見がある。しかし、私もMTとATを混用使用しているが、今まで一切その様な間違いをしそうになったことすらない。
それと、いわゆるキャブオーバー車においては、その部品配置の構造上、ステアリングポストが邪魔になり、ブレーキペダルが右側(つまり右足用)しか設置されていないという構造上の問題がある。しかし、右足用ペダルから適宜ブラケットを延長する構造を作ることで、左足でも踏める別ペダルを設置することは技術的に十分可能だろう。そのことも含めて提案したい。
従前の記事に若干追記して再掲したい。
日刊自動車新聞の記事によると、ペダル踏み間違い装置の普及について、政府は補助金の支給も行い普及を促してきたが、普及は低迷したまま、この10月で補助金の受付は終了したという。
池袋暴走事故もそうだが、今日も何処かでアクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故が起きているのかもしれない。従前からこのペダル踏み間違い事故のことは、当ブログでも何度か記しているし、実際数十年前になるが自ら体験したこともあるし、前職で保険の損害調査を行う中で、何度も該当事故を見て来たものだ。と云うことで、今でもどうしたら防止できるのかは気掛かりとも思っているところなのだが・・・。
そんな中、ある本を斜め読みして、のっけから貶して悪いが、こんな下らない内容の本なら絶対買わないが、たまたま図書館で背表紙を見て、どんなことが記してあるのかと確認後に思うところを書き留めたい。
前に、ペダル踏み間違いについて、機械工学だとか人間工学を研究する学者だったと思うが、現行の同じ足で、踏み分ける方式では、どだい防止に無理があるとの内容の意見を記されてあった。確かにその通りで、二輪車みたいに、アクセルは右グリップハンドルを捻る、ブレーキは足で後輪ブレーキを、手指で前輪ブレーキをと、区分けしていれば絶体こんな間違いは起こらないだろう。
そんな中、メーカーでも踏み間違いの防止装置とか後付けの防止装置などの販売がされていて、それを紹介しているのが本書の主な内容だ。それに、高齢者を念頭に置いているのだろう、右足の運動みたいなことを書いたりしているが、何故か左足でブレーキを踏むことには一切触れていないのが、交通事故に関わり40数年という私には信じられない思いだ。
そもそも、ペダルの踏み間違いといのは、例えばゆっくり後退しようと最初にアクセルを緩やかに踏んでいたのを、シフトレバーを前進(Dレンジ)に切り替え、さらにブレーキで飛び出すのを防ごうと本人はブレーキを踏んだつもりでアクセルを踏んでしまうという様な場面が多いと想像する。つまり、本人はブレーキだと確信に満ちた思いでいるから、これ(ブレーキペダル)を離したらさらに飛び出すとの思いで、さらに強く踏み込むんだろう。間違っても一旦離して踏み直そうという心情にはならないのもムリないんことではなかろうか。
この時、左足でもブレーキを踏み加えようという意識があれば、制動距離は伸びるが、例えどんなに高出力の車両でも制動力の方が優る設計にされていることを強調したい。
ちなみに。トルコン式AT車では、主にトランスミション内部の滑りがないかどうかを点検する試験法として「ストールテスト」というのがある。これは、左足でブレーキを全制動しておいて、右足でアクセルを全開にする試験法となる。この際の回転数が一般値だと2,500rpm程(メーカー基準値あり)となるが、これならトランスミッション内部に滑りはないという診断結果となる。なお、これが基準回転数に達しない(低い回転)の場合は、エンジンの出力不足ということで、スロットルバルブが全開になっているかとか、その他出力不足の要因を追求することになる。ここで云いいたいのは、この様なテストをしても、ブレーキベダルをしっかり踏んでいる限りにおいては、車両はビクとも動かないと云うことを知ってもらいたいがためだ。
何れにしても、意に反する加速(暴走)を認識したら、直ちに左足でブレーキを踏むということを認識したい。ただ、これを自然に行えるためには、日頃から左足でも右足と変わりなく適切な踏力で踏める練習をしておくことが肝要だと思う。また、今回の様なアドバイス書とか教習場でも、そのことを意識させておくことが有効と思う。
※追記
何故、左足でブレーキを踏むように指導しないのかで、MT車では左足はクラッチを踏むのだから、MTとATを混用する者が、誤ってクラッチと間違い踏む可能性を指摘する意見がある。しかし、私もMTとATを混用使用しているが、今まで一切その様な間違いをしそうになったことすらない。
それと、いわゆるキャブオーバー車においては、その部品配置の構造上、ステアリングポストが邪魔になり、ブレーキペダルが右側(つまり右足用)しか設置されていないという構造上の問題がある。しかし、右足用ペダルから適宜ブラケットを延長する構造を作ることで、左足でも踏める別ペダルを設置することは技術的に十分可能だろう。そのことも含めて提案したい。