私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

飛び石損害

2017-01-29 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 またまた、関わる旅客運行業のバスの話となる。  過日記した発煙とその原因特定のことで記した日野セレガなのだが、車両前部の表示板(通称あんどん)のカバーガラスがまたまた割れたのだ。またまたと記したのは、昨年11月に初回の破損して今回だから、3ヶ月で2度の割れを生じたことになる。二度の破損共に同一運転者で東名高速道路上のことだ。当方から「前方にクルマ居たでしょう?、そしてトラックだよね?」と聞けば、 . . . 本文を読む

心向インパクトの破壊力

2017-01-29 | 事故と事件
 各所で、高齢者事故が増加しているという記事が多い。確かに長寿・高齢化と共に、必然的にそのような傾向に向かうのだろう。しかし、高齢には関わらず、相も変わらず死亡事故に多い車両単独の大きな車体変形を伴う事故がある。いわゆる電柱に車体が巻き付いたのごとく食い込んでいる様な衝突形態がそれだ。カーブとか交差点などで、車体が横になるドリフト状態(以下サイドドリフトと表現)で、それなりの高速で電柱などに側面中 . . . 本文を読む

残念だが、これが時代の流れなのか

2017-01-28 | コラム
 アナログ旧車をドライブしていて、絶対速度は低くても、なんてドライビングプレジャー(操る喜び)が良いんだと関心す局面がある。一方、最新のスポーティカーは 絶対加速はとんでもなく早いし、旋回速度も早いが、何か喜びに欠けている様に思えてならない。  伝え聞く、ジェット戦闘機などは、バイワイヤー制御が当たり前で、そのECU制御がないと、極普通の巡航すらできないのだという。つまり機体自体の自立安定性とい . . . 本文を読む

裏切りの代償 その2(VWと三菱自)

2017-01-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 以前も記した問題だが、虚偽で排ガス規制逃れしたVWは米国では1兆円近い罰則金を受け、当然販売済み車両の回収も行っているのだろう。一方、我が国で燃費で虚偽報告を行った三菱自動車は、単なる「厳重注意」で、型式指定すら取り消しせずに済ませており、なんという甘い処分で、この差異なんなのだと驚く。しかるに、現在問題化(今更ではあるが)した文部科学省の天下り問題と同様の、管轄官庁とメーカーの蜜月の関係を想像 . . . 本文を読む

横風安定性のこと

2017-01-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今日は風の強い日だ。こういう日に高速走ると、横風に煽られて、ハンドルが振らつくのに悩まされるプロドライバーも多いだろうと想像する。つい今程、新米バスドライバーから帰庫の連絡を受けたので、「だいぶ横風に煽られただろう?」と問うと、「めちゃめちゃ怖かった」と述べていた。  一般セダンや全高の低いスポーティーカーなら、対して大きな影響は受けぬが、ワンボックスカーやトラックでもパネルバンやバスなど、背 . . . 本文を読む

目立つ色差に関して

2017-01-26 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 だいぶ以前に記した記述だが、今でも時々見掛ける光景として、一部訂正し再掲載してみる。  写真は板金工場で見掛けたアルファードだが、フロントバンパーとフロントフェンダー部分に注目して欲しい。無事故車だが、酷い色差が生じている。色味は違うし、近寄って見るとメタル粒子の粒状感もまるで異なっている。カラーコードは1D2の様だが、新車でここまで異なっていて、よくクレームにならないものだとなぁと感心してしま . . . 本文を読む

elk(moose) Test のことから

2017-01-25 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 elk(エルク)とは北欧でのヘラ鹿(英名ではムース:moose)を指すが、これが前方路上を横断しようと表れたのを回避する動作を模擬した車両安定性のテストがある。つまり、一旦、右なり左に転舵し、素早く反対方向に転舵し直すというダブルレーンチェンジ動作となる。  このテストを知ったのは、1997年のベンツ初のFF車である、初代Aクラス(W168)の登場間もない、同テストでの転倒事故と、全面リコール . . . 本文を読む

パネル歪のこと

2017-01-24 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今日ドライブしたマイクロバス(コースターのOEMの日野リエッセⅡ)だが、新車から半年ほどのクルマだ。もちろん事故の補修なんかしていない。にしては、左サイドパネルの歪がちょいと酷いとも感じられる。写真で、右側のクルマが映り込んでいるが、出入り口ドアから2台目のグレーぽいクルマのルーフが大きく歪んでいることがわかるだろうか。つまり、この部分のパネルの歪みが大きいのだ。  そういう視点でこのクルマを . . . 本文を読む

PGC10 風味のマイティボーイ

2017-01-23 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今朝、信号待ちで、左前方にふと見たクルマだ。PGC10のリヤエンド風味が、なかなか良く再現されており、ちょっと感心した次第だ。しかし、なんで、リヤナンバーを移設しないのか? リヤエンドには、ナンバーベースも作られており、軽なら封印もなく移設も問題ない。ライセンスランプの移設がこれからとか、リヤゲートを開く(下ヒンジ)と、リヤバンパーに当たるとか、未だ改造途上なのかもしれない。  NETを見ると . . . 本文を読む

大型バス発煙原因発見のこと

2017-01-22 | 事故と事件
 これは一月程前に記した、関係する旅客運輸バスにおける発煙の続編となる今日の話だ。  クルマは2000年製造の日野セレガ(KC-RU1HB)であり、新車から17年経過し走行約50万kmというものだ。今や、古いクルマを根絶させようと、官僚やメーカーは、一緒になって増税したり排ガス規制したりと躍起だが、人間もだが車齢も高齢化しつつある。特に高額なバスは、昔からこの傾向は強く、新車から17年が異常に古い . . . 本文を読む

ブランド戦略の難しさ

2017-01-21 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 過去、ブランド論のことは度々記してきた。そんな中、つい先日初めて話す機会を持った年配者(といっても私より年下か)から、子供の頃ダットサントラックの荷台に乗って、夏の海水浴に行ったことに話が及んだ。今は1トンクラスのボンネットトラックは、ほぼ絶滅してしまったが、あの頃は、トヨタ・ハイラックスや三菱、マツダと名前は忘れたが、各社が類似車をラインナップしていたものだった。そして、ダットラは、信頼、耐久 . . . 本文を読む

恐ろしいこと(N12&N14エンジン)

2017-01-20 | BMWミニ
 写真1を見て、整備屋もしくはエンジン内部の知識がある者なら、恐ろしい出来事が起こったことが直ちに判断できるだろう。  そう、チェーン駆動のチェーンがガイドを引き千切りカムスプロッケットを乗り越え、樹脂製のヘッドカバーを押し上げ破損を生じているのだ。ヘッドカバーを外して見たのが写真2であるが、まったく予想通りだ。  このエンジン、N14(ターボ付き)、N12(NA)だが、同様症状が生じ過ぎで、 . . . 本文を読む

冬季軽油で知っておくべきこと

2017-01-19 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 ディーゼルエンジンは軽油で動くのだが、軽油には種別があり低温で氷結(ゲル化)し、流動性の悪化からエンジン始動不能などに陥ることがある。  JIS規格で特1号から特3号までの5種に区分されており(下記写真参照)、低温流動性に差異があるのだ。一般のガソリンスタンドでは、季節や地域によりこれら種別を入れ替え、ドラブルを生じない様にしている訳なのだ。しかし、時前で夏期に充填したドラム缶の軽油を充填した . . . 本文を読む

車体の防錆について

2017-01-19 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 旧車をレストアする場合、一番問題になってくるのが車体の腐食程度だろう。メカニカル部品や内装などは、機械加工や俗に云う「内張り屋」さんでシート表皮などの張り替えは費用は別として容易だが、車体(主に鋼板)は、薄板(外板は0.85程度、内板の厚板部でも1.6(各mm)程度と、比較的薄板鋼板で形作られる車体は、一体錆の進行が始まると容易に孔食しボロボロとなる。  私が初めてクルマに接し出したころ、野外保 . . . 本文を読む

H24年4月29日の関越道バス事故に思う

2017-01-17 | 事故と事件
 H24年4月29日・午前4:40頃、関越自動車道を走行していた大型バス(全長12m)が、運転手の居眠り運転により、道路左端の防音壁端部に車両のほぼ中央部付近を衝突させる事故が生じた。この事故で、防音壁はあたかも「ナタ」の如くバス車体を中央を切り進み、その最深部は10mにまでも及んだとされ驚いたものだ。この車体の大損傷が示す如く、46名の乗員中、7名が死亡、14人が重体もしくは重傷、その他軽傷とい . . . 本文を読む