私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ヘッドライトの一体化

2017-06-29 | 車両修理関連
 写真はBMW・E46型のヘッドライトだ。この前期および後期まで、ヘッドライトはレンズ部とハウジング部が容易に分離でき、内部の整備も容易くできる。しかも、耐候性に難あるポリカ製のレンズの単品補給部品が設定され、バカ高い塗装工賃を投入しなくても容易にレンズ部のリペアが可能だ。  BMWではこの年式以降(国産車ではもっと早くから)、レンズとハウジングはブチルラバーによる接着となり、加温により接着剤の . . . 本文を読む

キセノンライトの話

2017-06-21 | 車両修理関連
 キセノンライトは国産車ならHIDとかディスチュージの名称となっているが、何れも放電管の封入されるキセノンガス内で高圧放電させて発光するので同じものと考えて良いだろう。ところで、このキセノンバルブ(バーナー=発光体)であるが、非常に高温となることに注意が必要となる。純正キセノンでは、反射鏡は金属にメッキしたもの、集光用プロジェクターレンズはガラス製である。これがハロゲン用だと、全てが樹脂でメッキ処 . . . 本文を読む

イージス艦の衝突

2017-06-18 | 事故と事件
 17日未明、伊豆半島沖合で、米イージス艦とコンテナ運搬船が衝突する事故が生じた。しかし不思議にも思うのは、イージス艦とは主艦橋の4面に4つのヒューズドアレイレーダーを装備し、自艦の周囲360°を高速スキャニングするというのが、その主機能んなんだが・・・。まあ、大出力のレーダースキャンは戦闘時だけなんだろうが、それにしてもお粗末な事故だ。事故はイージス艦の側面にコンテナ船の前部が衝突した様だが、戦 . . . 本文を読む

熱交換器の通風障害

2017-06-16 | BMWミニ
 写真は熱交換器たるインタークーラーである。呆れるばかりにといった具合に冷却フィンが一方方向へ寝てしまっている。このインタークーラーの厚みは50mm程であるが、これでは表面からの新気が裏面まで通ることができず、熱交換器としての性能は著しく劣化せざるを得ない。フィン潰れは表面から5mmほどの表層だから、5mmぐらいまでを剥ぎ取ってしまった方が性能は改善するが、見た目の問題上から好ましいものではない。 . . . 本文を読む

タカタの末期が見えて来た

2017-06-16 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 北米で狼煙を上げたタカタ社のエアバッグ・リコール問題であるが、未だに何が悪かったのかの最終結論は下されていない。しかし、異常な膨張と共に射出された金属片で死亡した被害者への保証や総個数1億とも云われる厖大なリコール件数、総額1兆円とも云われるリコール費用の負担は、タカタ社のキャパを越えざるを得ないものだ。そして次週にも民事再生法の申請に入る準備を始めたという。  エアバッグは、点火と同時に極少 . . . 本文を読む

なぜに中央分離帯を越え得たのだろうか?へのコメントに感じたこと

2017-06-13 | 事故と事件
 コメントは「あなたには関係ないでは?」というものだが、長年交通事故に関わり、また旅客運輸業としてバスの運行管理に携わる中、大きな関心を持ち、ことの原因を眺めているのだ。今回の事例に関わらず、何事も冷めた目で眺め意見(というかやっかみ)を吐く輩がこの世には存在する。例えば修理作業で云えば、そこまでやることない、このレベル(発言者の小さな器のレベル)でいいんだ見たいな意見を聞くことがある。私はこうい . . . 本文を読む

なぜに中央分離帯を越え得たのだろうか?(その3)

2017-06-13 | 事故と事件
 その後の報道では、現場の中央分離帯付近は盛り土がされ傾斜面が構成されてしまっているとのこと。そこで、今回のジャンピングが起こったとする可能性を指摘している。しかし、それがことの原因たる事実であれば、同様の事故が今後も生じる可能性があり、早急な改修工事が必用だろう。  大型車の様な運動量の大きなクルマであれば、そもそも中央分離帯を破壊して飛び出すことも十分考えられるだろうが、乗用車でそこまでの破 . . . 本文を読む

なぜに中央分離帯を越え得たのだろうか?(その2)

2017-06-12 | 事故と事件
 中央分離帯突破のデミオだが、エアバッグは全てか知らぬが作動していない様だ。これは想定する前部もしくは側部衝突とは著しく異なるので当たり前のことであろう。この点で、エアバッグ用EDR記録が、何処まで事故直前まで残っているか疑問ながら、同データの解析を行うことは意味あることと思える。事故力全のステアリングの切れ角、ブレーキON・OFFアクセルのON・OFFやスピードが判明する可能性があるからだ。 . . . 本文を読む

なぜに中央分離帯を越え得たのだろうか?

2017-06-11 | 事故と事件
 昨日午前、東名高速・新城市で生じた乗用車(デミオ)が中央分離帯を乗り越え、対向の大型観光バスと衝突した事故のことである。報道の続報としては、乗用車が中央分離帯を越えた付近の外側ガードレールに衝突痕があり、まず何らかの原因でここに衝突し、そこでコントロール不能となり中央分離帯を越えたという話だ。しかし、中央分離帯は概略1m程度はあろうから、この高さが何によって生み出されたんだろうか。しかも、バスと . . . 本文を読む

バスのルーフ上に乗用車が衝突する事故

2017-06-10 | 事故と事件
 今朝、東名高速道路上りの新城市において、中央分離帯を飛び越えた乗用車が対向車線の大型観光バスのルーフ前端部と激しく衝突するという特異な事故が生じた。停止したバスのルーフ上には衝突した乗用車が乗った状態であり、数時間後に救出された乗用車ドライバーは既に死亡していた。バスの乗員・乗客40数名は、損壊したフロントガラス片などで身体の各所を負傷したもの。  よくよくバスの現車を見た訳でもないが、製造メー . . . 本文を読む

危険回転速度のこと

2017-06-09 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 時あたかも名神高速道路が開通したころのことである。現ニッサン・シビリアンの従前車でエコーというマイクロバスが立て続けに、高速走行中に転覆横転するという事故が生じたのであった。このエコーであるが、トランスミッション後部のエクステンションハウジング部にオーバードライブ機構を付加したものであった。オーバードライブの減速比は0.7~0.8前後であろうから、エンジン回転数の約1.4倍もの回転数でプロペラシ . . . 本文を読む

テスターの内部抵抗の話

2017-06-08 | 技術系情報
 内部抵抗というのは、バッテリー電源だとか、電子回路や計測機器において、宿命的に存在するし、その大きさが問題になる場合を電装診断技術者は知る必用があるだろう。  例えば、バッテリーが劣化し内部抵抗が大きくなると、エンジン始動時の大電流が流れた時、端子電圧は大きく低下してしまい十分なクランキングが不可能になる。  一方、極微弱な電気出力によるセンサーと高い内部抵抗をもった回路で構成されるセンサー . . . 本文を読む

R53後期の液封マウントについて

2017-06-05 | BMWミニ
 R50後期型になると、エンジンマウントがいわゆる液体封入マウントに変更されている。FF車の場合駆動反力をダイレクトに受けるため、エンジンの前後揺動が大きくなりがちであり、かといってマウントを硬く設定するとボデー振動を起こしやすくなかなか設計が難しいところの様だ。そこで、マウント内に液体を封入しオリフォス状部の流動抵抗を利用する液体封入マウントが採用されているものも増えて来た。  この液封マウン . . . 本文を読む

指数、標準点数、工数の話

2017-06-02 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 そうとう昔のこと、指数を取り扱った者として知れる範囲で記してみたい。こんなことを思うのも、種々の作業を自ら行ったり、他人の作業を眺めているとき、ほぼ同一の作業において、その所要時間は千差万別というくらい異なることが多いから、果たして一概に表題の様な数値に妥当性があるのだろうかという疑問が湧くからだ。  想像の範囲だが保険会社の損害査定担当の子供達は、指数を金科玉条の如く思っているのかもしれない . . . 本文を読む

たまの継続検査

2017-06-01 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 現在のメインカー(E46)を車検前に処分しようとしていたら、R53のクラッチ整備を受託するハメになり、セカンドカーのR50を代車に出し、メインカーの継続検査を行うことになった。数日前より停止中の前後車を利用して燈火関係の球切れチェックと、エンジンルーム内を洗浄剤で洗浄し見た雰囲気とし、ディスクパットは十分残量あるのを承知なので、これで24ヶ月点検は完了。自賠責保険を24ヶ月加入し車検場へ。しかし . . . 本文を読む