先日のこと、旧知の板金屋さんの愛犬が先日亡くなってしまいました。犬種はフラットレトリーバーという黒い大型犬でしたが、約8年で亡くなってしまったのです。飼い主たる板金屋さんの落胆ぶりは、私の想像を超えていました。
ドッグイヤーという言葉がある様に、犬は人間の7倍の速度で成長するのだそうです。この愛犬も生まれた直後から見ていますが、1年もしたら、ほとんど成犬としての体格になっていたものでした。この様な大型犬は小型犬に比べ寿命は短いものだと聞いています。小型犬で15年前後、大型犬では12年前後なのだそうです。ですから、今回の愛犬は、それにしても短いものであり、飼い主の落胆ぶりが気の毒に感じられます。
さて、世の移り変わりの早さもドッグイヤーと例えられます。製品では、特に顕著であったのが、パソコン関係で、この20年程の期間の中で、考えられない様な拡大と変貌を遂げたと実感されます。クルマもパソコン程ではありませんが、4・5年毎のモデルチェンジを繰り返し、次々と新しい機能や装備が追加され、購買意欲を満たして来たのだろうと思います。
そんなドッグイヤーとしての、新製品の続出や世の移り変わりといったものと、それと共に人々が満たされ幸福になって来ているのかということを比較しつつ振り返って眺めた時、否定的なといった思いを抱くのは私ばかりではないと思うのです。
ところで、パソコンもクルマもこのところ、幾らかは革新としての速度が弱まって来た様に感じられます。新型車なんか、便利そうな装備は装着されますが、「そんなものいらないね」と思うものが沢山あります。
科学の進歩と技術の革新を否定するものではありません。今回、世界的な不況の様相が現れていますが、これもパラダイム(時代を支配する思考)を変える良い端緒となるのかもしれない等と思うのです。
追記
日本人が10年程度使用したクルマは海外に輸出され、さらに10年程度も利用されるといいます。一方日本の新築家屋はローン期間の30年も全う出来ないものもあるそうです。ところがヨーロッパでは、数百年を経た(日本だと文化財指定でしょう)アパートメントを適宜レストアして、人々は住み続けています。日本は地震が多く、建物も木造が多いという違いもあるのでしょうが、国民性に違いも大きいものと改めて思います。