私の思いと技術的覚え書き

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独鈷の湯・移設工事見学

2009-04-10 | 沼津そして伊豆周辺

 伊豆・修善寺温泉に「独鈷の湯」(とっこのゆ)という名所があります。何でもその昔、弘法大師が独鈷(杖みたいな棒状の仏Tocconoyumukashi具)で、川中の岩を突いたら温泉湯が湧き出したという神話的な云い伝えを持った場所です。ことの真偽はともかく、川中の岩場の窪みに温泉が湧き出す「独鈷の湯」は、修善寺温泉を象徴する名所なのです。

 そんな「独鈷の湯」ですが、川中を島状に塞 いでいるために川幅が狭まっているため、大雨時に氾濫し易く過去何度も周辺の温泉旅館が水害に見舞われて来た様です。そこで、「独鈷の湯」の島そっくり全体を、約20m位下流側の川幅の広い場所に移設する工事が行われているとのことです。

 見学時には、既に「独鈷の湯」の島全体の移動は済んだところでした。水平移動そのものは、自動車の鈑金修正作業でも使用される様な油圧ジャッキ(今回は引きラム状のジャッキを使用した様です)を引きToccokouzi力に相当する本数を利用すれば雑作もないことと思います。しかし、島全体を川床の岩盤と切り離す作業が結構大変だったのではないかと想像されます。

 ところで、「独鈷の湯」の移設後に元の位置付近を観察しますと、特に温泉湯が噴き出したり、湯を塞ぐ様な養生もなされていません。や はり、伝承は神話だったことを確認させられました。移設工事の完了時には、また湯が出る様に配管がし直されるれるのでしょう。

※写真上側は、何年か前の工事前の写真です。写真下が現在工事中の写真です。




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