あこがれの地は?と問われたら、「下の廊下」と答えるだろうと思います。これは、あこがれというか行ってみたい地という意味においてです。
下の廊下とは黒部ダム(有名な第四ダム)から、黒部川に沿って下流に続く歩行者用の道です。しかし、その道は標高900m近くのほぼ垂直な断崖絶壁をコの字型にくり抜いた幅1mに満たない道なのです。この道は日電歩道とも呼ばれ、そもそも戦前に黒部第3ダム建設のために開削されたそうです。
この道のことを知ったのは、吉村昭氏の小説「高熱隧道」を読んでのことでした。高熱隧道は黒部第3発電所=黒部第3ダム建設用の資材運搬および完成後の保守用のトロッコ鉄道用のトンネルを掘削する際の物語を事細かに記録したという趣の小説です。この際に、トンネル両端から掘り進むため、この日電歩道も開削されたのだそうです。
こんな細い高所の道を重い荷物を背負い通行したのですから、滑落者も多数出たことだろうと想像します。そして、現在もこの道は残されており、深山の豪雪に阻まれ夏の終わり(ほぼ秋口)の僅かな期間のみ通行が可能なそうですが、滑落者も時々出ていると聞きます。
しかし、ロクな登山経験や体力もなく、何よりも高所恐怖症の気がある私では、とても踏破は不可能な地でもあるのかとも思っています。それだけに、余計、あこがれに近い思いを持つのでしょうか。
下の廊下とは黒部ダム(有名な第四ダム)から、黒部川に沿って下流に続く歩行者用の道です。しかし、その道は標高900m近くのほぼ垂直な断崖絶壁をコの字型にくり抜いた幅1mに満たない道なのです。この道は日電歩道とも呼ばれ、そもそも戦前に黒部第3ダム建設のために開削されたそうです。
この道のことを知ったのは、吉村昭氏の小説「高熱隧道」を読んでのことでした。高熱隧道は黒部第3発電所=黒部第3ダム建設用の資材運搬および完成後の保守用のトロッコ鉄道用のトンネルを掘削する際の物語を事細かに記録したという趣の小説です。この際に、トンネル両端から掘り進むため、この日電歩道も開削されたのだそうです。
こんな細い高所の道を重い荷物を背負い通行したのですから、滑落者も多数出たことだろうと想像します。そして、現在もこの道は残されており、深山の豪雪に阻まれ夏の終わり(ほぼ秋口)の僅かな期間のみ通行が可能なそうですが、滑落者も時々出ていると聞きます。
しかし、ロクな登山経験や体力もなく、何よりも高所恐怖症の気がある私では、とても踏破は不可能な地でもあるのかとも思っています。それだけに、余計、あこがれに近い思いを持つのでしょうか。