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2019年・神戸トラック暴走転落事故の管理者責任判決

2022-11-25 | 事故と事件
2019年・神戸トラック暴走転落事故の管理者責任判決
 2019年9月初旬に発生した神戸市の六甲からの下り坂での事故だが、今年(2022年)3月に一審神戸地裁の判決で、車両の管理者である運送会社所長(当時)が禁錮1年4月の判決が出ていたことを今更知り、この記事に書き留める。

 この事故だが、以下の過去記事のリンク集を示す通り、この事故に付いて、合計8件の記事を記しており、以下に本事故に対する拙人の感心が大きかったかを示すものだ。

 今回の判決に至る経緯明細とか判決文も見ていなし、まして事故現車も見ていないので、今回の神戸地裁の1審判決が妥当なものかどうかは論評できない。ただし、報じられる事故の内容とかからは、当該車のブレーキフェードが7直接の事故原因ではないかと想像できる。その意味では、管理責任を問うというより運転手の運転操作の問題と論理的にはなるのだろう。しかし、判決では管理責任としての懲役刑なので、先のリンクの最後となる「公判経緯」報道の検察側主張が通ったと云うところだろう。

 しかし改めてこの報道文章で検察側の主張となる「検察側は、車体の検証では、ブレーキに空気を送るホースに亀裂が確認され、事故の直前に異常を知らせる警告灯が点灯するなど、被告もそれを認識していたとして」という理由だが、自動車工学的に意見を記せばなんとも曖昧な空疎な理由に感じる。それは以下の様な要旨だ。
➀ブレーキホースに亀裂が確認:亀裂があったとは経年すればあり得るが、そこからエア漏れしていたのか?
②異常を知らせる警告灯だが、これは空気圧警告灯および警報音だろう。これは、多頻度ブレーキを繰り返せば、当然にして起こる事象なのだが・・・。

 最後に、判決の1年4月だと、3年以下だと執行猶予となる場合が比較的多いが、被告があくまで無罪を主張しているところから、懲罰的な思いも生じたのだろう。こういうことは、過去の冤罪事件などは感心深く読むが、無罪を主張する被告に対して、反省がないという決め付け方をするのが裁判官とも思えてしまう。

今朝神戸の大トラ下り坂暴走?事故 2019-09-03
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/003df92461ec2d19a6b568a50fc44fc7

神戸トラック暴走 その2 2019-09-04
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/8d5f8f4cc61294cd9c16f7e4e06d63cb

神戸トラック暴走転落 その3 2019-09-05
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/32ca98015ef73ef6ef85cab939bc1c8d

神戸トラック暴走転落 その4 2019-09-05
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/3f0673949d205d30b73cad83a1e10b8d

神戸トラック暴走転落 その5 2019-09-06
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/d9de9fbed885391484da04e72bbe6be5

神戸トラック暴走 その6 2019-09-08
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/831daee6a2f6ef5a69bc768e8465af1f

昨年9月の神戸トラック暴走事故で逮捕 2020-01-30
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/2306a8e6ed98618e9c8614405e07bf21

神戸トラック暴走事故(18/9/3発生)の公判経緯 2022-02-10
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/b716819d8384cc4558d287794d1a1b70

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神戸のトラック転落死亡事故 運送会社元社員に実刑判決
サンテレビ 2022年03月16日(水曜日) 17:53
 2019年、神戸市灘区で大型トラックが暴走し運転手が死亡、8人が負傷した事故で、車両整備を怠ったなどとして業務上過失致死傷の罪に問われた元運送会社社員の男に対し、神戸地裁は禁錮1年4カ月の実刑判決を言い渡しました。

2019年、神戸市灘区でブレーキがきかなくなったトラックが暴走し、その後川に転落した事故では、運転手の男性(当時57)が死亡し、歩行者ら8人が重軽傷を負いました。

事故をめぐり、大阪府摂津市の運送会社「サンサービス」で、当時、九州営業所の所長だった男(65)は、ブレーキの異常を認識していたにもかかわらず車両の整備を怠ったなどとして業務上過失致死傷の罪に問われていました。

これまでの裁判で男は「事故は予見できなかった」として無罪を主張していました。

16日の判決で神戸地裁の小倉哲浩裁判長は、「不具合があるまま運転をさせれば事故が起きることは容易に予見できた」と指摘。 さらに、「不合理な弁解に固執し、運転手の男性に責任を転嫁する発言を繰り返すなど反省の態度は見られない」として、男に禁錮1年4カ月を言い渡しました。


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