クルマやその他乗り物の衝突の恐ろしさは云う間でもありません。それは、単位時間当たりの速度変化の大きさ、すなわち減速加速度が大きいことによります。
物体同士が衝突すると、その重量(質量)の大きさによって、運動エネルギー(m・v)が交換されます。簡単のために同重量同士の2代のクルマがあって、1台が停止しているところにその後方から時速40km/hで追突した場合を考えてみます。衝突して接触している極短い時間(0.1~0.2sec)の中で、追突車は速度を下げ、一方被追突車は速度を上げるのです。同重量同士の衝突では、2台が同一速度になるのは均等ですので、20km/hということになり、専門書などにはこの値が有効衝突速度に相当すると記してあります。
ちなみに有効衝突速度とは、重量無限大の剛体壁に衝突した速度でありバリヤ換算速度とも呼ばれます、
ところで、カースタント映画等で、段ボール箱の山や、ガラスビンの山に突っ込むシーンがありますが、幾ら高速でもそれら比較的軽いものに衝突しても、衝突車の速度変化は微々たるもので衝撃は僅かなものです。一方映像画面としては、それなりの迫力が出せますから、時々表現されるのでしょう。
恐ろしいのは大きな重量差を持ったクルマ同士の衝突です。トラックと乗用車の正面衝突で、双方速度は40km/h、重量はトラックが積荷込み状態で20トン、乗用車が2トンの場合の有効衝突を考えてみましょう。この場合、概算値ではトラックの有効衝突速度は13.3km/h、乗用車は72.7km/hとなります。即ち、トラック側が僅か13km/h程度の低速衝突の減速度しか受けませんが、乗用車は衝突後に押し戻されて72km/hまで加速するという猛烈な速度変化が与えられることになるのです。
また、この様な大きな運動エネルギー差を持った衝突の場合、衝突場所と、最終的に両車が停止する位置に大きな距離を持つ場合あがあり、ともすると衝突場所を見誤る場合があることには注意が必要です。過去の鑑定家の著述にも、どちらがセンターラインを越えたのかが争点となった様なケースは注目されるところです。
物体同士が衝突すると、その重量(質量)の大きさによって、運動エネルギー(m・v)が交換されます。簡単のために同重量同士の2代のクルマがあって、1台が停止しているところにその後方から時速40km/hで追突した場合を考えてみます。衝突して接触している極短い時間(0.1~0.2sec)の中で、追突車は速度を下げ、一方被追突車は速度を上げるのです。同重量同士の衝突では、2台が同一速度になるのは均等ですので、20km/hということになり、専門書などにはこの値が有効衝突速度に相当すると記してあります。
ちなみに有効衝突速度とは、重量無限大の剛体壁に衝突した速度でありバリヤ換算速度とも呼ばれます、
ところで、カースタント映画等で、段ボール箱の山や、ガラスビンの山に突っ込むシーンがありますが、幾ら高速でもそれら比較的軽いものに衝突しても、衝突車の速度変化は微々たるもので衝撃は僅かなものです。一方映像画面としては、それなりの迫力が出せますから、時々表現されるのでしょう。
恐ろしいのは大きな重量差を持ったクルマ同士の衝突です。トラックと乗用車の正面衝突で、双方速度は40km/h、重量はトラックが積荷込み状態で20トン、乗用車が2トンの場合の有効衝突を考えてみましょう。この場合、概算値ではトラックの有効衝突速度は13.3km/h、乗用車は72.7km/hとなります。即ち、トラック側が僅か13km/h程度の低速衝突の減速度しか受けませんが、乗用車は衝突後に押し戻されて72km/hまで加速するという猛烈な速度変化が与えられることになるのです。
また、この様な大きな運動エネルギー差を持った衝突の場合、衝突場所と、最終的に両車が停止する位置に大きな距離を持つ場合あがあり、ともすると衝突場所を見誤る場合があることには注意が必要です。過去の鑑定家の著述にも、どちらがセンターラインを越えたのかが争点となった様なケースは注目されるところです。