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TOYOTIREの偽装免震ゴム使用の30階建てタワマン解体へ

2021-07-18 | コラム
TOYOTIREの偽装免震ゴム使用の30階建てタワマン解体へ
 6年前に発覚したTOYOTIRE(当時は東洋ゴム工業)の免震虚偽データのゴムを使用した30階建てタワマンが免震ゴムの取替工事でなく解体されることになったという。

 どうやら、このタワマンは全室が賃貸物件である点もあり、オーナーがTOYOTIREとの賠償交渉の上で、解体に決まった様に思える。

 ただし、賃貸とは云え、現在居住者にとっては突然の通告に驚き納得できないとの声も出ている様だが当然だろう。想像だが、このタワマンの竣工は2006年で15年を経過しているが、耐震ゴム交換となれば全額TOYOTIREが賠償額を負担するのだろうが、その額とビル償却額を合算した場合に、解体の方がメリットありと判断したのではないだろうか。

 しかし、記事中に「TOYOTIREは、問題発覚後、物件ごとに免震ゴムの交換・改修を進めてきた。対象となる154棟のうち、今年4月末までに149棟で着工し、148棟で作業を終えている。」としているが、免震ゴムは建物の基礎部分に使用されているのだろうが、この取り替え工事は、ビルの規模にもより高低あるのだろうが、結構手間賃を要す工事が必用になると思える。そこで対象154棟の総額はいったい幾らになるのだろうか。タイヤブランドとして、TOYOTIREはブリジストン辺りと比べると弱小に感じるが、負担しきれることに驚きを持つところだ。


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偽装免震ゴム使用のタワマン解体へ 発覚後は交換と説明…住民「唐突」
2021/7/16 6:00 (2021/7/16 13:21 更新) 西日本新聞
布谷 真基、福間 慎一
 2015年に発覚した東洋ゴム工業(現TOYOTIRE)の免震ゴムを巡るデータ改ざん問題で、国の性能基準を満たさない免震ゴムを使用していた福岡市中央区の賃貸タワーマンションが解体されることが分かった。偽装製品は大部分の使用物件で交換済みだが、解体に踏み切る異例の対応となる。ただ、管理会社などから決定に至る経緯の詳しい説明はなく、住民から困惑の声も上がる。

 マンションは同区港1丁目に立地。30階建てで06年に完成し、住居戸数は212戸。約4割(今年2月末)が入居しているという。改ざん問題発覚前の13年から大手デベロッパー系の投資法人が所有していたが、今月、別の会社への譲渡契約が結ばれた。

 物件の管理会社が今月、入居者に郵送した通知によると、問題の免震ゴムが使用されているため是正を求められているが、関係各所と協議を重ねた結果、解体せざるを得ないとの結論に至ったとしている。管理会社の代理人弁護士は取材に対し、「(解体は)ゴム交換工事を含め住民の負担が最小になる方法を検討した結果」と説明する。

 TOYOTIREは、問題発覚後、物件ごとに免震ゴムの交換・改修を進めてきた。対象となる154棟のうち、今年4月末までに149棟で着工し、148棟で作業を終えている。

 解体が決まったマンションの入居者からは「説明不足では」との声が上がる。50代の男性入居者によると、偽装発覚後に各戸を回った東洋ゴムの従業員から、「免震ゴムを取り換えるので安心してください」と説明を受けたという。その後、交換などの対応が済んだと思っていた。男性は「解体通知は唐突すぎて納得できない」と憤る。

 転居を強いられる住民の負担は大きい。別の女性入居者(34)には、来年6月までの退去を求める代わりに、6カ月分の賃料相当額を払うとの通知が管理会社名で送られてきた。敷金も全額返金されるという。女性は免震ゴムの交換ではなく、解体する理由が明らかにされない点に納得していない。「景色や立地が気に入って入居した人もいる。補償額も不十分ではないか。関係者はもっと説明を尽くして」と注文する。

 TOYOTIREの広報は取材に対し「当社からは答えられない」としている。

 マンションを巡っては、05年に発覚した千葉県の1級建築士による耐震偽装問題や、地盤に打ち込むくいの長さが足りず施工不良で傾いた福岡市東区の物件など各地で問題が表面化している。 (布谷真基、福間慎一)


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