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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

熊本・幼稚園バスと軽4衝突

2022-12-13 | 事故と事件
熊本・幼稚園バスと軽4衝突
 熊本で12/12に生じたという幼稚園マイクロバスと軽4との交差点事故が報じられている。事故状況とか過失の問題には一切触れていないのだが、軽4運転者の重体が記されている。

 事故は、マイクロバスの左前部と軽4の右フロントドア部が衝突したことが写真より判じられるが、軽4のドアに滴り落ちる血痕が極めて痛々しい。

 こういう運転席なり助手席側面への入力は、運転者もしくは助手席者頭部と車両外部が比較的近接しており、ヘッドエアバッグの装備がないと、外部の衝突物に反力を受けた頭部が直接当たる事故で重篤な事故になり易い。普通車では、ヘッドエアアバッグ付き車が多くなったが、未だ200万もする軽自動車でもヘッドエアバッグが装備されていないと云うのは、チャラチャラと余分な装備は付いているものの、何かおかしいメーカーの思想がある様にも感じる。

 こういう事故を模した衝突安全テストに、ポール衝突試験があるが、運転席頭部付近を狙い、固定した垂直金属製ポールに、スライド板上の非衝突車を横スライドさせてポールに衝突させるものだ。ヘッドエアバッグなしだと、運転者頭部はまともにポールと接触し、ダミー頭部内に設置された三軸加速度センサー合成値は、軽くHIC1000を超してしまう。HICとは、ヘッドインジュリークライテリアの略称だが、これが1000を越えると脳震盪もしくは致死に至ると云われている。

 現在の車両は前方衝突の対策として、全車運転席および助手席のエアバッグは標準化なされているが、この採用過渡期に同型式でエアバッグなし車とエアバッグ付き車のHIC値の比較があったが、なし車はHIC1000を越えるが、エアバッグ付き車はHIC500程度で収まる。そこまで、エアバッグ+シートベルトは効果を発揮するものだ。


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幼稚園児14人乗った送迎バスと衝突、軽自動車運転の女性が意識不明
読売新聞オンライン 12/12(月) 13:20配信
 12日午前8時40分頃、熊本県菊池市下河原の県道交差点で、軽乗用車と市内の幼稚園の送迎用バスが衝突した。県警菊池署の発表によると、軽乗用車を運転していた女性が意識不明の重体で、病院に搬送された。バスには園児14人と運転手ら2人が乗っており、男性運転手(74)が足の痛みを訴えているという。


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